ロシア軍の春夏攻勢は失敗=ウクライナ参謀本部

ウクライナの参謀本部は、2025年のロシア軍の春夏攻勢は、主要都市の完全支配なく、29万1000人以上の死傷者を出して終わったと評価している。

参謀本部がフェイスブック・アカウントにコメントを掲載した

参謀本部は、8月30日にロシアが、ゲラシモフ露軍参謀総長による「2025年春夏キャンペーンの総括」という報告を出したとしつつ、その内容は希望的観測と明白な嘘に基づいていると指摘した。参謀本部は、クレムリンによる全面侵略から3年半が経った今も、ロシア軍の新しい季節攻勢は実質的に何も得られずに終わったと説明している。

また参謀本部は、ロシア軍はウクライナのどの主要都市の完全な支配も獲得できなかったとし、代わりに、2025年年初からハルキウ州、ルハンシク州、ドネツィク州での無謀な戦闘で、ロシア兵が約21万人近く死傷し、2174台の戦闘装甲車、1201両の戦車、7303門の榴弾砲、そして157基の多連装ロケットシステムが破壊されたか、損傷したと伝えた。

さらに参謀本部は、スーミ州とハルキウ州の「安全地帯」に関する敵の報告は偽りであるとし、敵にとって行き詰まりと数万人の損耗をもたらした作戦の失敗を隠蔽しようとする試みだと指摘している。

その他、参謀本部は、今年クルスク作戦区域だけでもに、ウクライナ防衛戦力は1万9080人の兵士を排除し、さらに2万5000人以上を負傷させたと伝えた。同時に、現在ウクライナの部隊はスーミ州で積極的な作戦を展開し、キンドラチウカとアンドリイウカを解放し、他の国境集落からも敵を追い出していると書かれている。

写真:参謀本部