ウクライナ情報機関、キーウの小児病院へのミサイル攻撃を準備した人物を特定

ウクライナの軍情報機関は、2024年7月8日のロシア軍による、キーウの小児病院「オフマディト」へのミサイル攻撃をはじめとする、ウクライナへの大規模攻撃の準備を担当した人物の1人が、ロシア軍第22重爆撃機航空師団第121重爆撃機航空連隊に所属する特別工兵局局長のデニス・シェイノフ少佐だと特定している。

情報機関の関係者がウクルインフォルムに伝えた。

この人物は、空中発射型巡航ミサイル「Kh101」を戦略爆撃機で運用するための技術的準備の責任者だったという。

デニス・シェイノフは、1978年1月30日、サラトフで生まれ。2002年3月15日にサラトフ市キーロフスキー地区の内務局発行の身分証明書(シリーズ:6302、番号:906672)を所持。

またシェイノフは、2000年にサラトフ高等軍事工学司令ロケット部隊学校を卒業。

2018年にはシリア領内で「特殊任務」を遂行しているという。

2000年に第2級「軍事武勇勲章」、2015年に第1級「軍務優秀勲章」、2019年に「シリア軍事作戦参加者勲章」を授与されている。

627人の重病の子どもたちのいる小児病院「オフマディト」へのミサイル攻撃を準備したシェイノフは、結婚しており、息子と娘がいるという。妻の名はエレーナ・シャバロヴァ(1976年4月30日生まれ)。

シェイノフ一家の住所は、サラトフ州サラトフ市バタヴィナ通り12のアパート266号室と特定されている。

これに先立ち、2024年7月8日の朝、ロシア軍はウクライナに大規模なミサイル攻撃を実施。その際、キーウでは、ミサイルの1つが小児病院「オフマディト」に着弾していた。敵の攻撃の結果、「オフマディト」では8人の児童が負傷、2人の成人が死亡。また、94人の患者が他の病院に搬送されました。さらに、7月8日の攻撃中に「オフマディト」の集中治療室にいた少年は、数日後に死亡している。

当時、同攻撃後にウクライナ保安庁(SBU)は、「オフマトディト」への攻撃はロシア軍が巡航ミサイル「Kh101」を使用して行ったと発表していた。この結論は、ベリングキャットの専門家や核兵器とミサイル技術の専門家によっても認められている。

2024年7月11日、分析サイト「情報抵抗」は、第22重爆撃機航空師団のロシア人航空機操縦士が、「オフマディト」への攻撃後、自身の部隊の活動に関する文書と司令部の写真をウクライナの情報機関に引き渡したと報じていた。