ロシア軍の夏季攻勢は行き詰まっている=シルシキー宇軍総司令官、北部方面の情勢を報告
ウクライナのシルシキー軍総司令官は26日、5月から6月にかけての状況を総括した上で、ロシア軍による今年のロシア領内からの夏季攻勢の試みは、現在行き詰まっていると言えると指摘した。同氏は、北部スーミ州国境地域でのロシア軍の前進は、今週は止まっていると伝えた。
シルシキー軍総司令官がフェイスブック・アカウントで報告した。
シルシキー氏は、「北スロボダ方面で濃厚な1日を送った。スーミ州の防衛は、現在の主要な課題の1つだ。5月から6月にかけての総括として、ロシア領内からの今年の敵による夏季攻勢の試みの波は、昨年のハルキウ州での敵の攻勢の試みと同様に、行き詰まっていると言える。その一方で、以前に下された私たちの決定がすでに結果を出している。今週時点で、ロシア軍のスーミ州国境隣接地域での前進は停止しており、衝突ラインは安定した」と報告した。
また同氏は、特定の地域では、ウクライナの部隊が積極的な防御戦術を実施し、スーミ州の国境隣接地域の領土を解放していると伝えた。
その際同氏は、「北スロボダダ方面およびクルスク方面では、私たちはロシア軍の約5万人の兵員、特にその精鋭である空挺部隊と海兵隊の旅団を再び足止めした。クルスク州グルシコヴォ地区での私たちの攻勢作戦により、敵は自国領土を防衛するために兵力の一部を派遣せざるを得なくなった。これは、スーミ方面における敵の主要な部隊の攻勢能力を大幅に低下させた」と説明した。
さらに同氏は、北スロボダ方面にて、スーミ州の防衛に携わる特別なグループが設置されたと報告した。グループの優先課題は、防衛設備・障壁システムの増強だという。また、スーミ州の自治体の防衛準備と、敵の想定される進攻方向での工学的障壁システムの有効性の確保に直接責任を負う担当者も任命されたという。
同氏はその他、スーミ州の現場で指揮官や兵士たちと会談したと報告した。