ウクライナ空軍、露領軍事飛行場への攻撃につき「しばらくそれら航空機はウクライナを攻撃できないだろう」

ウクライナ空軍司令部のイフナト・コミュニケーション局局長は、保安庁(SBU)によるロシア軍の爆撃機を破壊・損傷させた作戦により、ロシア軍はしばらくの間ウクライナへのテロ攻撃ができなくなるだろうと指摘した。

イフナト氏がウクラインシカ・プラウダとのインタビュー時に発言した

イフナト氏は、SBUの同作戦は今後の戦争の展開において、非常に大きな意味を持っていると指摘した。

同氏はその際、SBUは「パヴティーナ(蜘蛛の巣)」作戦において、40機以上の航空機に損傷を与えたと報告したことを喚起した。同氏は、その損傷の程度は様々だとし、完全に焼失した機体、永久的な損傷を受けたものもあれば、修復可能なものも含まれると指摘した。

そして同氏は、「彼ら(編集注:ロシア軍)は長期間、課題の遂行、つまり私たちの国に対するテロ行為を遂行できなくなるだろう。全面侵攻の当初から、戦略航空機を用いていた。中距離『Tu22M3』、戦略(爆撃)機『Tu95』『Tu160』だ」と発言した。

同氏はまた、ロシアはこれらの航空機から全面侵攻開始以降、巡航ミサイル「Kh101」「Kh555」「Kh55」を計2437弾使用したとし、その内1916発が撃墜されたが、約500発は目標に到達した、ないしは迎撃されなかったと伝えた。

その他同氏は、SBUはミサイル「Kh22」「Kh32」が搭載される「Tu22M3」にも打撃を与えたことを指摘し、それらのミサイルはこれまでに400発以上発射されており、迎撃できたのはその内ごく数弾だと指摘した。

同氏は、「Kh22」について、「それはロシアのミサイルの中で最も強力なミサイルの1つであり、弾頭は900キログラムを超える。また、命中精度が最も低い類のものである。同ミサイルは『空母キラー』と呼ばれているが、なぜなら元々空母艦隊を攻撃する目的で設計されたものだからだ。敵は、これを人口100万人級の都市への攻撃に何度も用い、住民に甚大な被害をもたらしてきた。このミサイルで多くの犠牲者が出ている」と説明した。

これに先立ち、ウクライナ保安庁(SBU)は1日、ロシア領内の4つの飛行場「ベーラヤ」「ジャギレヴォ」「オレニヤ」「イヴァノヴォ」に対して同時に攻撃を行っていた。

特殊作戦の名前は「パヴティーナ(蜘蛛の巣)」。同作戦により、「A-50」「Tu95」「Tu22M3」などのロシアの41機の戦術航空機に被害を加えたという。

また、ウクライナの国家安全保障国防会議(NSDC)傘下偽情報対策センターのコヴァレンコ所長は、SBUが1日にロシアで実施した特殊作戦の結果、少なくともロシア軍の13機の航空機が破壊され、他にも破損した機体があると伝えている