ロシア軍襲撃部隊は引き続きウクライナ北部スーミ州に侵入しようとしている=国境警備庁

ウクライナのデムチェンコ国境警備庁報道官は27日、同国北部スーミ州の情勢は困難だとし、ロシア軍が小規模襲撃班のウクライナ領への侵入を試みる戦術が続いていると報告した。

デムチェンコ報道官がテレビ番組出演時に伝えた。

デムチェンコ氏は、「スーミ方面については、そこの情勢は困難だ。しかし、特に注目すべきは、自治体バシウカとジュラウカ方面をはじめとする個別の区域だ。そこでは、敵は、残念ながら、自らの行動を止めず、ウクライナ両に小規模襲撃班を送る戦術を取っている。最近私たちは、敵が作戦区域を広げようとしており、他の地点でも侵入を試みていることが断続的に発見されている」と伝えた。

また同氏は、ロシア軍は時々四輪バギーでウクライナ領深くに迅速に侵入し、そこで拠点を確保し、増援を待ち、戦闘圏の拡大をしようとしていると報告した。

その上で同氏は、同方面で活動する国境警備隊員と軍の部隊の活動を称賛し、彼らが敵の迅速な進軍を阻止し、小規模襲撃班の殲滅を行っていると伝えた。

同氏はその際、「それらの小規模班は、時には数人、時には約5人で構成されている。また、敵は、様々な兵器を使い、その小規模襲撃班の行動を援護している」と強調した。

記者から、敵は今後のさらに大型の攻撃のために国境付近に戦力・兵器を終結させているかと質問されると、デムチェンコ氏は、ロシア軍は国境付近に大っぴらには戦力を維持していないと回答した。

その際同氏は、「なぜなら、私たちの行動も越境してきたウクライナ領の敵の殲滅に限らず、ロシア領内の兵器にも攻撃を加えることも目的としているからだ。それは私たちの合法的な標的である。それは、技術品、戦車や火砲といった攻撃手段、敵無人機の操縦士のいる場所も含まれる」と伝えた。