ゼレンシキー宇大統領、ロシアの一方的な「30時間停戦」発表後の前線の状況を報告
ウクライナのゼレンシキー大統領は19日、ロシアによる復活祭に合わせた「30時間停戦」の一方的発表後の前線各地の状況を報告した。
ゼレンシキー大統領がテレグラム・チャンネルで伝えた。
ゼレンシキー氏は、「(編集注:シルシキー)軍総司令官の報告だ。全ての方面における真の状況を確認している。(編集注:ロシア領)クルスク州とベルゴロド州について。これらの地では、プーチンの復活祭発言の対象となっていない。戦闘は続いており、ロシアの攻撃は継続している。前線方面の一部でもロシアの火砲が鳴り響き続いており、ロシアの首脳陣の停戦の約束は効いていない。ロシアの無人機が使われている。一部の方面では、(編集注:以前より)静かだ」と伝えた。
そして同氏は、改めて、ウクライナ側は対称的に行動すると伝えた。さらに同氏は、「30日間の完全かつ無条件の停戦の提案は、テーブルの上にあり、モスクワが返事をせねばならない。ウクライナは、パートナーたちと一緒に、和平に向けて最大限建設的に進む準備があるが、ロシアからの対応する準備が必要だ」と指摘した。
また同氏は、20日0時0分の報告にて、前線状況の最新情報の更新を待っていると伝えた。
同氏は、その上で、「最も重要なことは、現在、誰が本当のところ戦争の原因なのか明白となっていることである。プーチンが攻撃の件数と烈度を下げる命令を出してすぐ、戦闘と殺人は少なくなった。この戦争とその長引かせの唯一の源泉は、ロシアにあるということだ」と指摘した。
これに先立ち、ウクライナのゼレンシキー大統領は19日、ロシアが完全かつ無条件の停戦を始めるなら、ウクライナは行動を同様の行動をとるとし、沈黙には沈黙を、攻撃には防衛をしていくとし、本当に完全な停戦が生じるなら、復活祭後もそれを継続することを提案すると述べていた。
写真:大統領府