「オランダの裁判はロシアのどんな戦争犯罪も法的対応が取られることを証明した」=ゼレンシキー宇大統領、MH17撃墜裁判判決にコメント

ウクライナのゼレンシキー大統領は17日、同日2014年7月のMH17便撃墜裁判の判決が出たことにつき、ロシアのどんな戦争犯罪も法的な対応が取られることが証明されたと発言した。

ゼレンシキー大統領が同日夜の動画メッセージの際に発言した

ゼレンシキー氏は、「オランダにて非常に重要な決定が採択された。2014年にドンバス地方上空でマレーシアのボーイングを破壊した殺人者に対して最初の判決が出た。3名が終身刑を言い渡された。そして、彼らがその罰を受け始める日は必ず来る」と発言した。

同時に同氏は、その決定は「単に3名の殺人者についてのものではない」と指摘し、「ロシアはその事件につき多くの嘘をついてきたが、しかしそれでも重要な事実は確立された。現在、より高いレベルの罪ある人を裁くために、実行者が断罪され、基本が確保されたのだ。ウクライナに対する侵略犯罪、つまり2014年以降の露シスト(編集注:ロシア+ファシストの造語)が犯した全ての罪を生み出した最初の罪への完全な個人的責任を負う者の裁きのことだ」と発言した。

その上で同氏は、それなくして、ロシアの対ウクライナ侵略のような戦争の再来から世界を防ぐことは不可能だと指摘した。

同氏は、「全ての殺人者と拷問者が裁かれた時、彼らの指揮官と政治的庇護者が公正な判決を受けた時、ロシアが侵略でもたらした全ての損害を賠償した時、それは長期的平和の非常に強力な基盤となる。私たちは、それを保障するあらゆる可能性を有している。ロシアの戦争犯罪、彼らのテロ攻撃、その1つ1つが法的な対応を受け取る。今日のハーグでの判決は、それを証明している」と強調した。

これに先立ち、17日、オランダのスキポール裁判コンプレクスにて開かれた、2014年7月のウクライナ東部にて撃墜され、乗員・乗客計298名が殺害されたマレーシア航空MH17便撃墜事件裁判にて、4名の被告の内、イーゴリ・ギルキン氏(ロシア国籍、ロシア連邦軍元将校)、セルゲイ・ドゥビンスキー氏(ロシア国籍、ロシア軍参謀本部情報総局(GRU)大佐)、レオニード・ハルチェンコ氏(ウクライナ国籍)に対して終身刑と有罪判決が、オレグ・プラートフ氏(ロシア国籍、予備大佐)には無罪判決が言い渡されていた

写真:大統領府