ウクライナ軍は被占領下モルドバ領駐留のロシア軍の戦力を把握している=ゼレンシキー宇大統領

ウクライナのゼレンシキー大統領は26日、同国の軍は被占領下モルドバ領トランスニストリア地方に駐留するロシア軍の戦力を把握しており、恐れていないと発言した。

ゼレンシキー大統領がキーウ(キエフ)を訪問したグロッシ国際原子力機関(IAEA)事務局長との会談後共同記者会見の際に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた

ゼレンシキー氏は、「モルドバの一時的被占領地トランスニストリアに長年、恒常的に駐留している種々のロシア軍部隊に関しては、私たちは、それらが常に準備体制にあり、命令を待っていることを把握している。しかし、私たちは、それら部隊の戦力を理解しており、ウクライナ軍はそれへの準備ができており、恐れていない」と発言した。

さらに同氏は、記者からの質問に答える形で、サンドゥ・モルドバ大統領によるトランスにストリアにおける爆発や、情勢エスカレーションの試みに関する発言について、コメントした。

同氏は、「今日マイア・サンドゥ・モルドバ大統領が発言したことだが、私は彼女に完全に同意している。現下の状況についての私たちの意見は同じだ。また私は、今日私たちのところで会談したルーマニア首相と彼の代表団とも本件について詳細に協議した。私たちは、いくつかの公式なもの、非公式のものをはっきりと見ている。様々なデータを交換している。私たちは、それがロシア連邦の行動の一つであること、そこで特殊機関が活動していることをはっきりと理解している。それはもう単なるフェイクニュースではない。それが何のためなのかはわかっている。地域の情勢不安定化のため、モルドバへの脅威のためだ。彼ら(ロシア)は彼ら(モルドバ)に、もしモルドバがウクライナを支持したら、何らかの行動を行うということを示しているのだ」と発言した。

これに先立ち、ウクライナ軍参謀本部は26日、ロシアによる占領下にあるモルドバ領トランスニストリアに駐留するロシア軍部隊が完全戦闘体制に移行したと伝えていた

また、25日、トランスニストリア「共和国」の「首都」ティラスポリの「安全保障省」庁舎施設内にて、爆発が発生したと伝えられていた。被害者は出ていないという。

26日、同「共和国」のマヤク町近くにて、テレビ塔が爆破された壊されたと報じられていた。

同「共和国」のいわゆる「首長」であるクラスノセリスキー氏は、パルカニ村の軍事基地へも「テロ」があったと発言。

26日、サンドゥ・モルドバ大統領は、トランスニストリア地域で起きた事件に関連して、高等安全保障会議会合を開催していた。