ウクライナはロシアの最後通牒を履行できない=ゼレンシキー大統領

ウクライナのゼレンシキー大統領は21日、ウクライナはロシアからの最後通牒を履行することはできないとし、そのような要求を通すためには、ウクライナ国民を完全に絶滅させなければならないと発言した。

ゼレンシキー大統領が欧州の報道機関に対するインタビュー時に発言した。ウクライナの公共放送「ススピリネ」が伝えた

ゼレンシキー大統領は、「ウクライナは最後通牒を履行できない。私たちは、物理的にそれを行うことはできないのだ。それを可能にするにはどうしたら良いか? 私たち皆を殲滅しなければいけない。そうすれば、彼ら(ロシア)の最後通牒は自動的に履行される。例えば、『私たちにハルキウを寄こせ、私たちにマリウポリを寄こせ、私たちにキーウ(キエフ)を寄こせ』と要求する場合、ハルキウ市民もマリウポリ市民もキーウ市民も大統領も、それを履行することはできないのだ。私たちはそのことを被占領下にある町でも目にしている」と発言した。

ゼレンシキー氏は続けて、メリトポリ、ベルジャンシクといった現在ロシアが占領している南部の町について、「彼ら(ロシア軍)が入ってきても、人々は(町を)明け渡していない。彼らが(ロシアの)旗をあげても、人々がそれをおろす。彼らが人を殺したら、人々は隠れるが、でも夜になればやってきて、また(ロシアの)旗をおろすのだ。あなた方は何がしたいのだ? 私たち皆を殲滅したいのか? 私たちが存在しなくなった時にだけ、私たちは最後通牒を履行することができる」と強調した。

ゼレンシキー氏は、最後通牒はウクライナとの戦争においてロシアに何の結果ももたらさないと指摘した。