ウクライナ国防相「経済が機能すれば、ウクライナはロシアに勝てる」

ウクライナのレズニコウ国防相は、戦争は国状態に決定的に影響を及ぼすものであるが、国家の防衛のためには経済が機能しなければならず、ウクライナ軍のための機会が生み出されなければならないと発言し、ウクライナ国民に対して貯蓄に頼らず、仕事を探すように呼びかけた。

10日、レズニコウ国防相がフェイスブック・アカウントに呼びかけ動画を掲載した

レズニコウ氏は、「戦争は国家の状態に決定的に影響を及ぼす。今年、私たちは、通常より製造を大幅に減らし、得られる収穫も著しく減る。なぜなら、平原は、敵から解放するだけでなく、地雷除去もせねばならないからだ。それには時間がかかる」と発言した。同時に同氏は、経済が機能し、防衛のための機会が生み出されるようになれば、ウクライナはロシアに勝つと指摘した。

同氏は、その勝利に至るには、可能な全ての作業を開始しなければいけないと述べ、「ウクライナ中部と西部では、追加的に製造業の場所が展開され、そこで防衛分野の作業が行われる。また、リスクのある地域に位置する民間企業も一部の能力を移動させることになる。他地域にやむを得ず避難することになった人々に呼びかける。待ち続けないで欲しい。貯蓄にだけ頼らないで欲しい。(編集注:避難先で)仕事を探して欲しい」と発言した。

その上で、同氏は、政権は地域が新しい現実に適応するのを支援するために活動していくと説明した。また、レズニコウ氏は、現在ロジスティック面の確保、軍事輸送のみならず、人道支援や通常の物品の輸送に特に力が入れられていると説明した。

同氏は、国際社会が対露制裁を発動したものの、ロシアの温存している力が尽きるのがいつになるかは、誰も確実なことは言えないとし、国民に対して、現在の状況を現実的に評価するよう呼びかけた。同氏は、「それ(編集注:ロシアの力が尽きる時)は、私たちが望んでいるよりも先のことになるかもしれない。私たちは、準備しなければならない。私たちは、サバイバルをすべきではなく、新しい条件下で生きることを学ぶべきなのだ。防衛分野と国全体を再起動せねばならない。そうすれば、敵に、私たちを倒すためのチャンスは決して生じない」と発言した。