ゼレンシキー宇大統領、西側諸国に対し、戦闘機供与の決定採択を要請

ウクライナのゼレンシキー大統領は9日、西側諸国に対して、ポーランドの戦闘機のウクライナへの供与に関する問題の解決を長引かせないように要請した。

ゼレンシキー大統領が9日昼の動画メッセージで発言した

ゼレンシキー氏は、「全面的な残虐な戦争の、私たちの民に対するテロの14日間だ! 町の破壊、多くの地区の封鎖、恒常的な爆撃…。14日間だ! 必要な決定的な決定はない。私たちの決定ではない! 私たちなら、友人を助けなければいけない時であれば、そのような決定を数時間後には採択していただろう」と発言した。

さらに同氏は、ウクライナはロシア侵攻の初日からパートナーたちに対して、空を閉じなければ、それによって生じる惨事についてあなた方も責任を負うことになると言い続けてきたと述べた。「大規模な人道災害への責任だ。ロシアは、ミサイル、航空機、ヘリを民間人や町、私たちのインフラに対して利用している。対応することは世界の人道面の義務だ。しかし…、決定がないのだ」と強調した。

加えて同氏は、ポーランドがウクライナに戦闘機を供与する準備を示したことにつき謝意を示しつつ、同時にその引き渡しのロジスティック面に問題があると指摘した。同氏は、「技術面の問題だ。その問題は解決しなければならない! すぐにだ。ポーランドによる米国の基地へと航空機を引き渡すという正式な決定がある。私たちは、米国とポーランドの合意が達成されたことにつき、確認を得ている。しかし、同時に、ポーランドの提案はよく考えられたものではないという話も聞いている。それがワシントンで言われているのだ。いつ決定が下されるのだろうか?」と発言した。

これに先立ち、8日、ポーランド政権は、自国の戦闘機MiG-29全機を米国に譲渡する用意があると発表していた

しかし、その後、カービー米国防省報道官は、ポーランド所有の戦闘機のウクライナへの移送の決定は、ポーランド政府が行うものであると発表していた。