クレーバ宇外相、国際社会にマリウポリ住民の避難に向けた支援を要請

ウクライナのクレーバ外相は8日、ロシアに包囲される中で市街地への攻撃の続くウクライナ東部ドネツィク州マリウポリにて、住民の同市からの避難を可能とすべく、ロシア連邦に対して要求するよう国際社会に対して呼びかけた。

クレーバ外相がツイッター・アカウントに書き込んだ

クレーバ氏は、「ロシアは、マリウポリで30万人の民間人を人質としており、国際赤十字委員会(ICRC)を仲介として至った合意に反して、人道的避難を妨害している。昨日は、脱水症状で児童が亡くなった。戦争犯罪は、ロシアの意識的な戦略だ。私は、全ての国家に対して、『ロシアよ、人々を解放せよ』と公の場で要求するよう要請する」と書き込んだ。

なお、ウクライナ・ロシアは、5、6日、東部ドネツィク州のマリウポリやヴォルノヴァハにて住民を避難させ、市内に支援物資を配送するための人道回廊を設置することで合意したが、いずれもロシア側が停戦に違反したため、住民の避難は実現していない。米国と欧州連合(EU)は、ロシア連邦がウクライナと合意した住民避難のための人道回廊に対して、繰り返し攻撃を行っていることを非難していた。

ロシアはまた、ウクライナとの合意のないまま、一方的に避難ルートを発表したり、避難先をロシアやベラルーシに設定したりしており、ウクライナ政府から非難されている。

8日、ウクライナ北部スーミ市では、ウクライナとロシアが国際赤十字委員会(ICRC)の仲介を通じて合意した停戦と人道回廊を通じて住民の避難が続いている。