ロシア、各地での人道回廊設置を再び阻止=ウクライナ外務省}

ウクライナ外務省は7日、侵略を続けるロシア連邦が、キーウ(キエフ)州、ハルキウ州、ドネツィク州、ヘルソン州にて、民間人避難のための人道回廊の設置を再び破綻させたと発表した。

ウクライナ外務省がフェイスブック・アカウントで報告した

外務省は、「合意に反し、ロシア連邦は3月7日、キーウ州、ハルキウ州、ドネツィク州、ヘルソン州の包囲されている町々からの民間人の避難のための人道回廊の設置をまたしても阻止した」と発表した。

また外務省は、ロシア軍はミサイル・空爆によりキーウ、マリウポリ、ヴォルノヴァハ、スーミ、ミコライウ、ハルキウなどの自治体を攻撃し続けていると伝え、その上で、「それによりウクライナ市民や外国籍者を乗せる人道車列の安全な脱出が不可能となっている他、医薬品や食料品の配送もできていない」と指摘した。

さらに外務省は、ロシア側が包囲されている街からロシア領やベラルーシ領へと移動させようとしていることについても「受け入れられない」と指摘し、それは避難した人々を人質に使うか、ロシア軍にとっての「人間の盾」として利用される可能性が大きいからだと説明した。

外務省は、プーチン露大統領とのコンタクトを持っている国をはじめとする、諸外国に対して、人道回廊設置のための停戦確保と大規模な人道災害防止をロシアに保障させるために、最大限の努力を行うよう要請した。

これに先立ち、5、6日、ウクライナとロシアは、ヴォルノヴァハやマリウポリといった現在ロシア軍に包囲された上で戦闘が継続している自治体につき、住民が避難するための停戦と人道回廊の設置につき合意していた。しかし、合意された時間になってもロシア軍の攻撃がやまず、避難は実現していない。