ボクシングのウシク、ジョシュアに判定勝ち 「この試合はウクライナに捧げる」
判定は、ジャッジ1人が115ー113でジョシュアを支持、2人が116ー112、115ー113でウシクを支持した。
ウシクの戦績は20戦全勝(13KO)、ジョシュアが24勝(22KO)3敗。
ウシクは勝利後、「私は、この試合を自分の国、ウクライナ軍、私の国を守る全ての人、ウクライナ全体に捧げる。これはもう歴史だ。何世代もが見ていくだろうし、特に私を強固に倒そうとしたこのラウンドはそうだ。しかし、私は耐え、闘いに打ち勝った」と発言した。
さらにウシクは、「かつて人はウクライナのことをスポーツマンのおかげで知っていた。クリチコ兄弟、(アンドリー)シェウチェンコ、ロマチェンコ…。今、私たちの国のことは、世界中が知っている。世界第2の軍から自らを守る国としてだ。そして、私たちは、とても良く耐えている」と述べた。
ウシクは、ウクライナがロシアに勝利することを確信していると述べ、世界に対して、ウクライナで起きていることを見るよう呼びかけた。「世界の人々の中には、誰のことも過小評価する者がいる。目を開いて、世界とウクライナで起きていることを見るが良い。ウクライナ人は最後まで諦めない。彼らは最後まで行き、私たちは勝利する。それにはもう少し時間が必要だ」と強調した。
またウシクは、ウクライナのことは明るい未来が待っていると述べ、「私たちの国未来。私たちは勝利し、経済的にも非常に高いレベルに登るだろう。私たちのところには多くの観光客が訪れるだろう。なぜなら、私たちの国には豊かな歴史があるからだ」と伝えた。
ウシクはまた、今後はタイソン・フューリーとのみボクシングをしたいと述べた。「フューリーは年金生活には入っていないし、彼はボクシングをしたがっている。私は今後、タイソン・フューリーとボクシングをするか、ボクシングを全くしないかだ」と発言した。
ゼレンシキー宇大統領は、今回のウシクの判定勝ちを祝うメッセージを、フェイスブック・アカウントに書き込んだ。
ゼレンシキー氏は、「苦しい、しかし大切で必要なオレクサンドル・ウシクの勝利だ! 世界王者のタイトルの防衛は、皆がコサックの末裔であり、自分の物を明け渡さず、そのために闘い、必ず勝利することのシンボルだ!」と書き込んだ。
クリミア・シンフェローポリ市出身のオレクサンドル・ウシクは、2021年9月、WBAスーパー、IBF、WBO世界ヘビー級タイトルマッチにて英国のアンソニー・ジョシュアに挑み、判定勝ちし、新たに3団体統一ヘビー級王者となっていた。
また、ウシクは、2月24日のロシア軍のウクライナへの全面的侵略開始を受け、ウクライナ軍領土防衛部隊に志願していたが、3月には、ボクシングの方が領土防衛部隊にいるより国ために役立てる、と述べジョシュアとの試合に向けた練習に戻っていた。