マクロン仏大統領、G7首脳会談のウクライナ情勢協議を総括 米国のアプローチの変化を指摘
マクロン仏大統領がエヴィアンでのG7首脳会談後の総括記者会見の際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
マクロン氏は、ゼレンシキー宇大統領の参加により、G7首脳はウクライナに関する「深い議論」を行うことができ、今回の共同宣言に見られるような表現の重要な要素で合意することができたと指摘した。
同氏はその際、「何よりもまず、一般市民への度重なる攻撃の後で、重要インフラや文化遺産が攻撃されたウクライナの人々への揺るぎない支援及び連帯だ。ウクライナ人は信じられないほどの強靭性を示しており、全てのG7メンバーがこの支援、すなわちウクライナの領土一体性への支援の必要性、そして過去数か月間で力関係が深く変化したという点について同意した」と発言した。
また同氏は、現在戦況がウクライナに有利な方向へ変化していると強調し、「ウクライナは前進し、抵抗しており、ロシアは後退している。正にそのため、私たちは全員、防空手段、追加のシステムと迎撃ミサイル、並びに長射程能力の供給を拡大することに同意した」と述べた。
同氏はさらに、議論の中でトランプ米大統領が米国の防衛産業の動員を強調したと伝えた。同氏は、「それらの方向性で、米大統領は米国の防衛産業の動員やそのような装備を供給する能力を主張した。そして私たちの内の数名は、過去数か月間のウクライナ側の要請に基づいて、さらに迅速に前進するために、ライセンス供与及びウクライナ領での生産の重要性を強調した」と指摘した。
同氏は加えて、ウクライナへのエネルギー支援につき、「私たちはまた、エネルギー・インフラを支援するG7のイニシアティブにより、ウクライナが次の冬に備えることができるよう、同国に追加の支援を提供すること、従って、破壊され、多くの一般市民を寒さと暗闇に突き落とした多くのものを再建することについても、満場一致で同意した」と指摘した。
さらに同氏は、対露制裁について、「私たちは、私たちの制裁を強化することを含め、圧力を強化することにコミットした。ロシアへの圧力を強化するための今回のG7の再動員は非常に重要である」と強調した。
その上で同氏は、「私は、今回のエヴィアンでの首脳会談は、非常に深いアプローチの変化だと考えている。具体的には、ウクライナ支援において欧州と協力するという米国の意志があり、その問題で前進するという共通の意志があるのだ」と発言した。
同氏はそして、その変化は政治的にだけでなく、防衛システムや長射程能力をはじめとするウクライナへの具体的な軍事支援の方向性においても確認されたと指摘した。
同氏はまた、首脳会談の中で全てのG7首脳がゼレンシキー大統領から状況の評価を聴取し、ロシアが困難な状況にある一方で、ウクライナは一部の予想よりも効果的に抵抗しているとの結論に達したと指摘した。そして、「私たちは全員、ウクライナへの支援を拡大し、ロシアへの圧力を強化し、この方針を維持しなければならないと述べた」と補足した。
その際同氏は、これを過去数か月間と比較した上で「真の変化」だと形容した。また同氏は、もう1つの成功として、G7首脳会談の共同声明でウクライナの領土一体性への支援が再確認されたことを挙げた。そして同氏は、トランプ氏が本件に関して以前より厳しい立場をとる必要性を認めたと伝えた。
その点につき、同氏は、「領土を巡る議論がどこから始まり、どのように構築されるべきかを語るのは私たちではない。私たちは常にそう述べてきた。もし私たちがウクライナ人の立場に置かれたとして、他者が私たちの代わりに何かを決定することを、私たちが容認することはないだろう。領土の問題はウクライナ人が議論することだ。そして、トランプ大統領が非常に明確に、『私たちははるかに厳しくあるべきであり、領土はウクライナ人に返還されなければならない、それは彼らの領土だ』と述べたのだ。彼は正しい」と強調した。
同氏はそして、他の参加者と共に、トランプ氏は今回、ロシアには和平を議論する真剣な意志がないと指摘したと伝えた。同氏は、だからこそ首脳会談の結果は、交渉そのものに集中するのではなく、ウクライナへの支援とロシアへの圧力を強化するという決定となったと説明した。
これに先立ち、G7首脳は17日、共同声明を発出し、ウクライナへの防空手段及び長射程兵器の供給を拡大することで合意したと表明していた。
写真:ウクライナ大統領府