ゼレンシキー氏の公開書簡は、形式上はプーチン氏に宛てられているが、実際は国際社会に向けたもの=専門家

ゼレンシキー氏の公開書簡は、形式上はプーチン氏に宛てられているが、実際は国際社会に向けたもの=専門家

ウクルインフォルム
ウクライナの政治分析センター「ペンタ」代表を務めるのヴォロディーミル・フェセンコ氏は、4日のゼレンシキー宇大統領の公開書簡に対して、ロシアの首脳プーチン氏からの即座の回答は期待すべきではないとの見方を示した。

フェセンコ氏がウクルインフォルムにコメントした。

フェセンコ氏は、「私はプーチン氏からの直接かつ即座の回答は期待していない。本日、彼はサンクトペテルブルクのフォーラムで演説する。彼が何と言うか見てみよう。ただし、現時点では同氏からの肯定を期待すべきではなく、その(編集注:肯定のない)蓋然性は非常に高い。第1には、プーチン氏が正に今、戦争を止めることを望んでいないことに関連している。第2には、彼はウクライナとではなく、米国人とのみ交渉することを望んでいる。だからこそ、私はこの書簡が形式上はプーチンに宛てられたものだが、実際は米大統領も対象にしていると考えている。なぜなら、本件では国際社会と米国外交の双方の努力が必要だからだ」と述べた。

そして同氏は、ゼレンシキー氏の書簡の主な内容は国際的な戦略的コミュニケーションだと指摘し、そのため、国連やその他の国際機関、パートナー諸国に送られたと指摘した。

同氏はその際、「トランプ氏からは反応がある。それは控えめではあるが肯定的だ。ロシアからの反応はまだなく、この書簡にはプーチン氏とロシアの行動に対する直接的な批判が含まれていることを考慮すると、彼らの側から何らかの肯定的な反応があることを期待すべきではないと私は思っている。したがって、幻想は抱かないようにしよう。その書簡の後に本当の和平交渉が始まると考えるべきではないと思う。和平交渉が始まるためには、米国が積極的な行動を示さなければならず、ロシアとウクライナが互いに合意を始めるか始めないかをただ受動的に待つだけではいけないのだ。否、そこでは具体的な行動が必要だ。仲介者なしには本当の和平交渉は始まらない」と強調した。

同時に同氏は、同書簡は、ウクライナ政権が和平交渉を望んでいないと世界やウクライナ人に信じ込ませようとしているロシアの情報工作を打破するものだと指摘した。

同氏はその点につき、「ロシアは過去数か月、交渉を望んでいるのはロシアであり、ウクライナが拒否している、ゼレンシキー氏は平和を望んでいない、というシンプルなテーゼを推進している。ゼレンシキー氏が平和を望んでいないというテーゼは、西側でも、さらにはウクライナでもソーシャルメディアを通じて積極的に推進されている。ゼレンシキー氏の書簡は、ロシアのそのプロパガンダ的な情報政治的キャンペーンを破壊するものだ」と指摘した。

また同氏は、今後ロシア側はゼレンシキー氏のイニシアティブに応じて、和平交渉の開始に同意するか、あるいはこのイニシアティブを拒絶することになるとし、拒絶した場合はロシアが本当の和平交渉を望んでいないことが明白になると指摘した。

さらに同氏は、書簡にはウクライナの立場も明確に概説されているとし、その1つとして交渉期間中には停戦が導入されるべきだというものが含まれていると述べた。同氏はそして、「原則的に重要なテーゼは、和平交渉の期間中(なお、それは間違いなく1回の会談ではなく、複雑で、おそらく長期にわたるプロセスとなる)、停戦がなければならないということだ。これが鍵となるテーゼであり、そしてその後、全員対全員の捕虜交換、人道問題の解決などへと続く。したがって、それは間違いなく具体的な和平提案である」と指摘した。

その上で同氏は、ゼレンシキー氏の公開書簡について、それは正しい一歩であるが、迅速かつ具体的な結果を、とりわけロシア側から、期待するべきでないと総括した。同氏は、「それは新たな段階におけるプロセスの始まりに過ぎない。それは、和平交渉を復活、蘇生させようとする試みだ」と指定した。

これに先立ち、ゼレンシキー大統領は4日、ロシアのプーチン氏に対して、戦争終結に向けて首脳会談を行うことを提案する書簡を公開していた


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