プーチンは時間稼ぎを続けている=ピストリウス独国防相
ピストリウス国防相がブリュッセルでの欧州連合(EU)国防相会合の開始前に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
ピストリウス氏は、「昨日のやりとりは改めて、ロシア側は発言こそしているが、しかし今のところ、表明された意向の証拠は一切ないことを確認するものだったと言える。彼(プーチン)は今もまだ一切譲歩に向かう準備がなく、自らの条件での停戦についてのみ話している。つまり、(ウクライナの)NATO非加盟や、占領地からの軍撤退など多くの、既知の条件だ。それは、当然ゲームであり、ウラジーミル・プーチンは、当然ながらまだ先延ばしをしている。それが非常にはっきり見えている」と発言した。
また同氏は、たとえロシアが覚書に関する交渉を行う準備があったところ、今のところ停戦は一切ないし、予定も一切ないと指摘した。
そして同氏は、情勢展開については言葉や発言ではなく、行動で判断せねばならないとし、ロシアはウクライナに対して大規模攻撃を続け、強化しており、2日前の夜には、全面戦争開始以降最大の無人機攻撃が行われたことを喚起した。
そして同氏は、「それは、本当の意向についての深い理解を与える。評価上270機以上の無人機を使用した攻撃は、そのことをわかりやすい言葉で物語っている。これまで私たちが聞いた空虚な言葉以上に、それは明確に語っている。(中略)残念ながら、プーチンはどうやら今も平和への、停戦への真剣な関心を示していないと言わざるを得ない。少なくとも、他の者が受け入れられる条件では」と発言した。
同氏はその上で、ウクライナが力の立場で行動でき、最後には停戦について合意できるようにするために、ウクライナを支え続けなければいけないと強調した。そして同氏は、他の全てはプーチンにかかっているとし、プーチンは1つの単純な命令でこの戦争を終わらせられる、ないし停戦についての合意の模索のためにそれを止めることができるのだと指摘した。
また同氏は、欧州連合(EU)は、欧州のパートナーたちには「悪影響なくロシアの行動に耐え続ける準備はない」ことを確かにはっきりさせるために、ロシアへの制裁圧力を強化すべきだと発言した。同氏はその際、最も効果的な制裁手段は、エネルギー資源売却の資金がロシアにさらに入らないようにすること、これまで以上に資金の流れを小さくすることだと指摘した。