
EUがクリミアをロシア領と認めることは決してない=カラスEU上級代表
カラス上級代表がAFPへのインタビュー時に発言した。バロンズが伝えた。
カラス氏は、ロシアが30日間の復活祭停戦を発表したのは、トランプ米大統領に向けたものだったと指摘した。
その際同氏は、「彼らは停戦を守っていなかった。つまり、ロシアはそのような駆け引きや時間稼ぎをし、実際には平和を望んでいないことが明らかだということだ。彼らは、時間は自分たちに有利だと思っており、そのため彼らは良い兆候も良心も一切示していないのだ」と発言した。
また同氏は、ウクライナと欧州の支援者たちは、米国が和平努力を断念する前に、ロシアに対してより厳しい態度を取ることを望んでいると伝えた。そして同氏は、「彼らにはロシアに圧力をかける手段がある。彼らはそれらを使ってこなかった。もし彼らが今、それら手段を使うことなく、立ち去ろうとしているのなら、私の大きな疑問は『なぜなのか?』というものである。なぜ、彼らは、この戦争を本当に終わらせる手段を使っていないのだろうか?」と発言した。
その他同氏は、米国が被占領下ウクライナ領クリミアをロシア領として承認することを、取引の一部として検討するのは間違いとなるだろうと指摘した。同氏は、「そうなればロシアは明らかに望むものを手に入れることになる」と警告した。
その上で同氏は、EUがクリミアをロシア領として認めることは決してないとの立場を繰り返し、「クリミアはウクライナである」と強調した。
同氏は加えて、EUは、ロシアが最終的和平合意を履行していることを証明する前に、対露制裁を一切緩和すべきでないと警告した。
同氏はそして、「私たちは、措置を講じる前に、ロシア側がその合意を守っているという信頼できる証拠を見る必要がある」と指摘した。
これに先立ち、ゼレンシキー宇大統領は22日、ウクライナがクリミアを法的にロシア領として認めることはないとの立場を改めて発言していた。
写真:EU