ロシア軍の無人機、ルーマニアとモルドバの領空を侵犯

ロシア軍の無人機、ルーマニアとモルドバの領空を侵犯

ウクルインフォルム
13日、ロシア軍がウクライナへの攻撃の際に発射した無人機が、隣国のルーマニアとモルドバの領空を侵犯した。

モルドバのニュースサイト「ニュースメーカー」が報じた

ルーマニア国防省は、同国トゥルチャ県とガラツ県で空襲警報が発令され、住民保護のためにルーマニア空軍の戦闘機が発進したと報告した。

その際同省は、1機の無人機が同国の領空に侵犯し、ウクライナ南部のレニから約1キロの距離をルーマニア側に侵入した後、ウクライナ側に飛翔していったと伝えた。

そして同省は、監視と領空保護のために、トゥルチャ県とガラツ県でルーマニア空軍の戦闘機「F16」が2機発進、その後スペイン空軍の「ユーロファイター」2機が航空基地から発進したと報告した。同日、ルーマニア・ウクライナ国境付近で無人機が落下したかもしれない場所の調査が行われているという。

モルドバのサンドゥ大統領は、自身のフェイスブック・アカウントに、同日未明のロシア軍無人機の同国への侵入につき報告し、その事件はモルドバの国家安全保障に深刻な脅威をもたらすものだとコメントした

サンドゥ大統領は、「モルドバは誰のところへも侵攻していないし、他者の領土を主張したこともなく、その他の国と紛争に入ったこともない。私たちの中立は憲法に記載されている。私たちは常に平和を支持してきたし、その維持のためにあらゆる可能なことを行ってきた。しかしながら、ロシアの無人機と爆弾はすでに私たちの村に落ちて、爆発している。私たちは以下のことを認めねばならない。私たちには今のところ、そのような脅威から身を守るための十分な能力はない」と書き込んだ。

その際同氏は、モルドバは国民の安全確保のために欧州の国々とパートナーシップを強化することと軍の近代化を望んでいると改めて強調した。

さらに同氏は、現在起きていることだけでなく、モルドバの政治家の中に、自衛能力のニーズはないと公に発言している者がいることも危険だとし、「(編集注:その政治家たちは)国家は類似の挑戦を前にして、弱くて、脆弱であるべきだ」と述べているのだと指摘した。同時に同氏は、そのような政治家の名前は具体的に挙げなかった。

同氏は、「真の中立は、弱さではなく、自らの領土と国民を守れる能力だ」と書き込んだ。

またモルドバのポプショイ外相も、Xにて、今回の事件についてコメントした上で、露軍のウクライナへの攻撃を非難した

ポプショイ氏は、「ロシアの無惨な無人機攻撃を強く非難する。昨夜再びモルドバの領空が侵犯され、私たちの国民が危険にさらされた。この残忍な攻撃は容認できない。ウクライナに対する戦争は終わらせるべきだ」と書き込んだ。


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