ウクライナ副首相、少数民族問題の課題は克服できるとの見解を説明
ステファニシナ副首相がメディアセンター・ウクライナ=ウクルインフォルムにおけるマテルノヴァ駐ウクライナ欧州連合(EU)大使との共同記者会見時に発言した。
ステファニシナ氏は、「私は、(編集注:EU)拡大問題においてハンガリーがトップの話題になることを原則的に望まない。なぜなら、来月私たちにとってその問題は確かに挑戦となるが、私たちはそれも克服できるからだ。さらに、私たちは、腕組みしながら待っていたわけではない」と発言した。
そして同氏は、今年9月、ウクライナ政府がハンガリー首都ブダペストへ、教育省、民族政策庁、国会議員、外務省の代表者からなる代表団を派遣したとし、その協議の際に、ハンガリーには、ハンガリー側と調整した方策が記載されているロードマップが示されたと伝えた。ロードマップには、教科書、学習プロセス、その組織、教育省の決定、追加法改正について記されているという。
また同氏は、ウクライナでは、ハンガリー系少数民族の権利は保障されており、国家は民族的ハンガリー人の多く住むザカルパッチャ地方に過去に例のない大きな注意を向けていると強調した。
同氏は、「州行政府長官がその問題に積極的に取り組んでいる。学校には資金が投入され、教科書が作られた。政治的には、私たちは、その挑戦は克服できると確信している。何らかの妥協の話ではない。何より私たちは、対話が別のレベルに入ったということを理解しなければいけない」と発言した。
これに先立ち、欧州委員会は8日、ウクライナとモルドバとのEU加盟交渉を開始することを欧州理事会に勧告する報告書を公開した。
同時に、欧州委員会は、ウクライナは少数民族問題をはじめ、複数の分野の改革を完了しなければならないとも指摘しており、少数民族の権利に関しては、ウクライナはベニス委員会の2023年6月の見解と2023年10月の追加見解における勧告の残りに対処しなければならないと伝えていた。