
モルドバ情報機関、同国不安定化にロシアが5500万ドル強を費やしたと報告
モルドバのニュースサイト「ニュースメーカー」が報じた。
ムステアシュ局長は、「情報安全保障局の情報は、2022年後半からモルドバ領内にて、民主的政府の暴力的転覆と他国に従う犯罪集団の政治的支配を掌握することを目的とする破壊工作シナリオの準備と実現を示している。このシナリオの組織者は、ロシア連邦内の政治技術の開発と実現に責任があり、ロシア大統領府とロシア情報機関と繋がりのある組織に所属している。このシナリオのモルドバ領内起案者は、イラン・ショル率いる組織犯罪グループのメンバーである」と発言した。
また同氏は、複数の政党がその目的のために活動しているとし、その1つ、政党「チャンス」は、候補者が選挙機関中に複数の社会・インフラプロジェクトを実現すると約束しており、ロシア国籍とイスラエル国籍を保有するイガル・シヴェドもこれに参加していたと指摘した。
そして同氏は、「『スポンサー』であるイガル・シヴェドが渡した可能性のある資金の合計は、103万737ユーロと28万ドル。捜査の際に、シヴェドのカザフスタンにある口座には、モルドバ国籍とロシア国籍を保有するヴィクトル・グツリャクからロシアを通じて入金が行われていた。グツリャクは、イラン・ショルともう1人のロシアのオリガルヒと密接な繋がりのある人物である」と説明した。
さらに同氏は、過去2年間でロシアがモルドバ情勢の不安定化のために10億レウ(5520万ドル)を費やしたと発言した。
モルドバ情報安全保障局は、ロシアによる、ショルの犯罪集団を用いたモルドバ情勢不安定化の試みに関する詳細な報告を作成したという。報告書は、中央選挙管理委員会、国家汚職対策センター、検事総局に送られたとのこと。
これに先立ち、モルドバのサンドゥ大統領が1日、ロシアがモルドバの地方選挙で親露政党に資金を提供し、有権者の買収を行っていると非難をしていた。