ペスコフ露大統領報道官、ロシア軍のウクライナ国境集結にコメント
露インターファクス通信が報じた。
ペスコフ氏は、ロシア国営第1テレビ局出演時、「もちろん、誰も戦争には向かうつもりはない」と発言した。また、同氏は、現在のロシア・ウクライナ戦争につき「ロシアがその紛争の参加者であったことはない」と従来の主張を繰り返しつつ、同時に「しかし、ロシアは、同国南東部に暮らすロシア語話者の運命に無関心であり続けることはないと常に話してきた」とも発言した。
同氏は、ロシアは、ウクライナとの国境に軍を集結させつつ、「自らの安全の保証」のための努力をしていると述べた。同氏は、「私たちが国内にて軍をどのよううに、どこに移動させるかは、私たちの個人的な話、国内的なことである。それが誰かに懸念をもたらすことなどあるはずがない。ロシアが誰かにとって脅威となったことは一度もない」と発言した。
これに先立ち、現在、ロシア連邦がウクライナとの国境近くと占領下クリミアに軍部隊を集結させていることが伝えられている。3月30日、ルスラン・ホムチャーク・ウクライナ軍総司令官は、最高会議臨時会議にて、ロシア連邦軍大隊戦術群28個がウクライナとの国境沿いに配置されていると述べていた。
同時に、ウクライナ東部では、今年に入ってから停戦違反件数が増加しており、ウクライナ軍人の死者数が増加。加えて、最近、ロシアによるウクライナでの侵略行為を正当化するようなプロパガンダ・キャンペーンが活発化している。
欧米諸国は、ロシアの情勢激化に関する懸念と、ウクライナの主権・領土一体性への支持を表明している。
4月10日、アンドリー・タラン国防相は、ロシアのウクライナ国境付近への軍集結の真の目的は、協議プロセスにてウクライナを妥協に追い込むための圧力強化の可能性があると指摘していた。