クレーバ外相、モルドバに元裁判官拉致には関与していないと説明
7日、ウクライナ外務省広報室が伝えた。
発表によれば、両外相は、ウクライナ・モルドバ関係の発展について議論した他、ウクライナの一時的被占領地におけるロシアの治安情勢激化、国境沿いのロシア軍増強について協議した。チョコイ外相は、モルドバによるウクライナの主権と領土一体性への不変の支持を明言した。
さらに、両外相は、ウクライナの元裁判官ミコラ・チャウスを巡る状況に注意を向けた。チャウス氏は、4年前に違法かつ不明な手段でモルドバへ渡航し、政治的保護を要求していたが、最近正体不明のグループに拉致されている。
発表によれば、クレーバ外相は、ウクライナの治安機関は、モルドバでのチャウス容疑者の提訴がウクライナにとって肯定的な形で終わり(政治的保護が与えられないことが決まり)、それから国際司法支援の枠組み内で犯罪人引き渡し手続きが行われることを期待していたと伝えた。
その上で、クレーバ外相は、ウクライナ政権はチャウス氏を巡る現状(編集注:拉致とウクライナへの連れ出し)には、関与しておらず、同容疑者の現在所在地をはじめとする全ての状況の解明のために、モルドバとの共同作業部会の設置を提案しているとと発言した。外相は、ウクライナにとってモルドバは友人であり続けていると発言した。
クレーバ外相は、「ウクライナとモルドバの協力のさらなる深化に関心を持たないばかりか、両国にとって肯定的な関係発展や、両国の欧州的展望の強化を弱体化するという目的を持つ勢力が、現状を利用しようとしているのだとウクライナ側は確信している」と発言した。
これに先立ち、収賄容疑でウクライナ政府の要請で国際指名手配の対象となっているウクライナの元裁判官ミコラ・チャウス容疑者が滞在先のモルドバ首都キシナウにて外国人グループに拉致されていた。グループは、すでに対ウクライナ国境を越えたという。
写真:外務省