ジョン・マケインの発言の引用
ウクライナ、マイダン、ドンバス情勢について
「私は、共和党議員であり、マーフィー(編集注:クリス・マーフィー)は民主党議員である。そして、我々は、ここであなたたち(編集注:ウクライナ国民)と団結する全てのアメリカ国民を代表して話している。あなた方の平和的抗議は、世界中を鼓舞している。私たちは、あなた方の正義の戦いを支持するためにここにいる。ウクライナ国民のみがウクライナの未来を定められるのである。ウクライナはヨーロッパをよりよくするであろうし、ヨーロッパはウクライナをよりよくするであろう。」
「ルスラーナという若い女性がいる。素晴らしい歌手である。彼女は、ユーロマイダンにおいて、昼夜を問わず、皆を元気づけていた。私にとって、彼女は自由と独立の本質をあらわすような人物である。私がマイダンについて考えるときは、いつもルスラーナのことを思うのである。」
「ウクライナの指導者達は、ウラジーミル・プーチンの戦略をゲームのパックマンのように表現する。ウクライナ領を一かじり一かじりと、国際社会の大規模な反応が起きないように、奪う。しかし、同時に、プーチンが紛争の外交的解決を欲していないことは皆が明確に知らねばならない。プーチンは、ウクライナの支配を求めているのである。」
ウクライナへの武器供与について
「私たちは、ウクライナ人達に対し彼らの防衛のための武器を与えなければ、永遠の恥とともに生きることになろう」
「私は、首相(編集注:メルケル・ドイツ首相)に、あなたがウクライナの人々の防衛を助け始めるには、あといくらの人々がウクライナで亡くならなければならないのかとたずねたい。」(メルケル・ドイツ首相に対し)
「ドイツ政府の言動を見ていると、彼らは、ウクライナで人々が亡くなっていることを知らないか、どうでもいいと思っているのではないか、と思えてくる。」
ロシアについて
「ロシアは、国家の仮面をかぶったガソリン供給器であり、泥棒政治国家であり、汚職国家である。石油とガスの供給に集中した経済を持つ国家である。だからこそ、経済制裁が重要なのである。」
「現在、ロシアが最も主要な脅威だと思っている。『IS(イスラム国)
』より、ずっと深刻である。『IS』もひどい出来事を生み出しうると思うが、しかし、ロシアは民主主義の基本を破壊しようとし、アメリカの選挙結果を変えようとしたのである。」
「『IS』のようなテロ集団は、脅威を生み出し、将来にわたり攻撃を続けるであろう。しかし、彼らは、世界をコントロールするという願望の実現を目的として、軍事的潜在力、軍事技術や野心を扱っているわけではない。しかし、ロシアはそれらを有しているのである。ロシアは、自由な世界の友人ではない。」
プーチンについて
「我々は、ウラジーミル・プーチンという名の殺人鬼と仕事をしている。」
「プーチン大統領は、人間が自らの弱さを乗り越えられること、公正で、平和で、繁栄ある社会を作ることができることを信じていない。あるいは、彼は、少なくとも、ロシア国民にそのようなことができるとは信じていない。そのため、彼は、人の弱さを利用し、汚職、弾圧、暴力を用いて、国家を運営しているのである。彼は、自らのために運営をしているのであって、あなた方のためではない。」
「プーチンは、友人でも、競争相手でも全くない。プーチンは、アメリカの敵であるが、それは、我々がそれ(編集注:プーチンが敵であること)を望んだからではなく、プーチン自身がそうあることを選択したからである。プーチンは、ウクライナへの侵攻とクリミアの併合を選択した。プーチンは、シリア国民を殺害するアサド政権の支援を選択した。プーチンは、アメリカの選挙への攻撃を選択し、世界全体とロシア自身の民主主義システムを破壊したのである。」
「ウラジーミル・プーチンは、ウクライナへ侵攻し、クリミアを併合することにより、ロシアにとって、尊厳あるG8の一員ではない、国家にとって別の道を選択した。その時から、彼が状況を変えるためのことは何も行なっていないことは明白である。」
武装集団「LPR(ルハンシク人民共和国)」の「選挙」について
「私は、空想上の国における選挙の監視には参加しない」
トランプ・アメリカ大統領について
「これまでの大統領は、一人として、専制君主を前に、自らをあのようにさげすむことはしなかった。トランプ大統領は、敵対者に関する真実を述べることができなかっただけでなく、世界を前にアメリカを代表しつつ、我々を我々たらしめているあらゆることを守ることすらできなかったのである。」
「アメリカの大統領が、自由世界を運営せず、偽物の選挙において独裁者が勝利したことにつき、その独裁者を祝っている。トランプ大統領は、ウラジーミル・プーチンにそのように振る舞ったことで、自由で公正な選挙における投票の権利を奪われたロシア国民一人一人を傷つけることになったのである。」
「私が出会った偉大な指導者達は、行動する準備がない場合は脅すことなどしなかった。そして、私は、トランプ大統領に行動の準備があるかにつき、確信がない。私は、彼のコメントに憤慨している。なぜなら、人は、述べたことは実行するという点に、確信を持っているべきなのだから。」
恐怖について
「恐怖とは、勇敢さのための可能性であり、臆病の証拠ではない。」
愛国心について
「監獄において、わたしは自分の国を愛した。それ以前も、大半の若者達同様、国を愛していたが、この愛は、アメリカ国民の大半が利用できる便利さや特権を単に認める以上のものではなかった。一定期間、アメリカを失ってみてはじめて、どれほど自分がアメリカを愛しているかを理解したのである。」