英裁判所、ウクライナ大富豪コロモイシキー氏らに宇銀行へ30億ドル超の支払いを命令
プリヴァト銀行広報室がウクルインフォルムに伝えた。
プリヴァト銀行に支払われる主な損害賠償額は、裁判所により17億6200万ドルと決定された。また裁判所は、コロモイシキー氏とボホリュボウ氏に対し、利息として11億9000万ドルを、さらにプリヴァト銀行の訴訟費用を補うための前払い金として7640万英ポンド(約9960万米国ドル)を支払うよう命じたという。
プリヴァト銀行は、コロモイシキー氏とボホリュボウ氏はこの判決に対する控訴の許可と、その控訴が審理されるまでの執行停止を裁判所に要請したが、いずれの申し立ても裁判所によって却下されたと伝えた。これにより、上記金額は2025年11月24日までに支払われる必要があり、この日までに支払われない場合は利息が発生するという。
そして同行は、「もしこれらの金額が自発的に支払われない場合、プリヴァト銀行は速やかに回収手続きを開始し、同行、ひいてはその株主であるウクライナ政府への賠償を得るために、元所有者の資産に対する裁判所の判決の強制執行を求めることになる。元所有者の資産は、2017年12月以降、世界的な資産凍結命令下にある」と説明している。
さらに同行は、裁判所がコロモイシキー氏とボホリュボウ氏に、「全額賠償」に基づきプリヴァト銀行の費用を支払うよう義務付けたことも伝えた。トラウアー裁判官は、「被告たちの主張は、本質的に信憑性がなく、意図的な嘘の上に構築されていた」こと、およびボホリュボウ氏が詐欺行為から距離を置こうとする試みが「非常に欺瞞的で、誠実さに欠けていた」ことを指摘したという。裁判所は、コロモイシキー氏とボホリュボウ氏の両名が「裁判所を誤認させることを目的とした主張」を行っていたと認定したという。