プーチンは意図的に小児病院を攻撃した=ゼレンシキー宇大統領
ワシントン訪問中のゼレンシキー大統領がレーガン研究所での演説の際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
司会者からロシア軍が小児病院「オフマトディト」やその他の医療機関を攻撃していることについて質問されると、ゼレンシキー氏は、「人を失うのはとても、とても苦しいし、子供を失うのはとても、とても苦しい」と返答した。
そして同氏は、それは軍事施設ではない場所への意図的な攻撃であったし、ミサイルは軌道から逸らされたのでもなく、間違いなく病院へと飛来したのだと強調し、そしてそれは初めてのことではないと補足した。
司会者が、プーチンは北大西洋条約機構(NATO)首脳会議の直前にそのような攻撃をするという目的があったのだろうか、と質問すると、ゼレンシキー氏は、「ええ、それは世界中、全ての人々に対するシグナルだったのだ。それは、NATO加盟国、私たちの同盟国全てに対する、彼は今後もそのような手段で行動していくというシグナルだ」と主張した。
その他同氏は、米国やその他のNATO加盟国に対して、ウクライナに対して「パトリオット」を含む5基の戦略防空システムや、その他戦術防空システム数十台を供与する決定につき謝意を伝えた。同氏はまた、それらが強力な助けとなるのは間違いないとしつつ、しかし、それでもウクライナの街をロシアの空撃から守るにはその数は足りないとも指摘した。
そして同氏は、ロシアは毎日学んでおり、攻撃手段を補完しているとし、ウクライナ軍は一つの場所に止まってはならず、前へ進み続けねばならないと強調した。
同時に同氏は、ウクライナ防衛戦力が米国供与の武器を使って、新しい攻撃の準備が行われているロシアの軍事基地や飛行場を攻撃するための制限解除が重要だと発言した。そして同氏は、ロシア軍は毎月約3500弾の誘導航空爆弾を使用しているとし、それに対しては防空システムの数は足りないが、ウクライナ防空戦力は航空爆弾をハルキウやその他の自治体、ウクライナ軍の陣地に対して投下しているロシアの航空機が集中する飛行場を攻撃することは可能だと説明した。
その際同氏は、そのような航空機の大半はウクライナの国境から150〜500キロの距離の場所に集中しているとし、そのためもしウクライナが西側の長射程武器でロシア領のそのような施設を攻撃できるようになれば、病院、学校、児童を含む民間人を守ることが可能となると強調した。
その他同氏は、ウクライナに対する戦闘機「F16」供与問題について、約300の戦闘機を使用しているロシア軍に対抗するには、ウクライナ軍は少なくとも128機の「F16」を得なければならないと指摘した。
なお、ゼレンシキー大統領は、7月9〜11日にワシントンで開催されるNATO首脳会議に出席するために、ワシントンを訪問している。