欧州首脳陣、ウクライナへの防空システム供与の必要性主張

欧州首脳陣、ウクライナへの防空システム供与の必要性主張

ウクルインフォルム
欧州の政治家たちは、ロシア軍によるミサイル・無人機攻撃の続くウクライナに対して、より多くの防空システムを迅速に供与すべきとの声をあげている。

ショルツ独首相は17日、欧州連合(EU)首脳会議開催の前に、ウクライナへの防空システム「パトリオット」をすぐに見つけなければならないと主張した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

ショルツ首相は、「私たちは、これまでにウクライナ支援のためにしてきた以上のことをしなければならないことを知っている。それは、何よりも防空手段のニーズに関することだ…。私は、この首脳会議において、多くの人を自国に戻り、何を持っているかを見るように説得することに自らの目的を見ている。なぜなら、それは『いつか』ではなく、迅速に行わねばならないからだ」と発言した。

同氏はまた、ドイツはすでに2基の「パトリオット」を供与しており、最近さらに1基を供与する決定を採択したことを喚起した。そして同氏は、その行動により他の国が同様のことを行うことを促すことになることを期待しているとも伝えた。

また、ミシェル欧州理事会議長は、ブリュッセルでの首脳会議後(18日未明)、ウクライナ関連議論の際に、EU首脳は、現状ではEUは約束を履行しなければならないとの結論に至ったと伝えた。

ミシェル議長は、「そのような支援を届けることは数か月の問題ではなく、数日、数週間の問題である。私たちが自分の約束を履行することが非常に大切だ。私は、全ての参加者、全ての関係者が、このプロセスを加速させるべくあらゆる可能なことを行い、努力していることを明言できる。短期間で、私たちは防衛生産量と産業能力を向上させた。しかし、それでは不十分だ。私たちは、より多くのことをしなければならず、もし可能なら、すでにあるもの、特に防空システムを利用しなければならない」と発言した。

同氏は、同日の会合時には、ゼレンシキー宇大統領のメッセージを聞いたとし、「2つの点が極めて重要だ。1つは、私たちには多くの言葉は必要ないということ。なぜなら、彼ら(編集注:ウクライナ国民)はより多くの軍事装備品を必要としているからだ。私たちは、その件について非常に良い議論を行った。私たちは、加盟国、とりわけ、関連の能力、装備品を持っている国は、彼らにとって、ウクライナにさらに防空システムを、より多くの弾薬を提供することが重要だということを理解した」と発言した。

さらに同氏は、ウクライナに関する議論のもう1つの重要な結論は、とりわけ6月にスイスで開催される平和会議を前にして、ウクライナの和平案「平和の公式」を支持することだと指摘した。

その際同氏は、「その会合は、国際社会、世界中の全ての国、とりわけグローバルサウスを関与させるために非常に重要だ。目的は、スイスのその会合にEUが参加した上で、視点を調整することだ。私たちは、ウクライナを支持する強い覚悟がある。私たちは、現存する挑戦を過小評価していないし、私たちには行動に対する責任があることを認識している」と強調した。

17日、ストルテンベルグ北大西洋条約機構(NATO)事務総長は、より多くの防空システムをウクライナへと供与できるだけの、十分な数をNATOは保有していると発言した。ストルテンベルグ氏が、オランダ、デンマーク、チェコの首脳との共同記者会見の際に発言した。

ストルテンベルグ氏は、「防空一般の話でも、『パトリオット』一式に関しても、現実は、私たちには、当然ながら、ウクライナにはるかに多くを供与できる十分なシステムがあるということだ。それについてこそ、私たちは作業している」と発言した。

同時に同氏は、欧州にある「パトリオット」の具体的な数は述べなかった。同氏は、「私は、正確な数字は述べられない。なぜなら、それは機密情報だからだ。欧州にあるのは、100基未満である。確かに、欧州にあるのは100よりはるかに少ない。しかし、当然、NATO全体では、はるかに多くの『パトリオット』のバッテリーがある。米国が最も多くの『パトリオット』のバッテリーを保有している」と発言した。

17日、メツォラ欧州議会議長は、ブリュッセルでの2日間の欧州理事会特別会合の開始の前に、記者団に対して、ウクライナはより多くの防空システムと弾薬を必要としていると発言した。

メツォラ氏は、「ウクライナに関しては、私たちは退くわけにはいかない。ウクライナ人は、より多くの防空(システム)を必要としている。彼らには、より多くの弾薬が必要だ。私たちは、彼らの防衛のための装備品の購入をもっと急がねばならない。私たちは退けない」と発言した。

同氏はまた、EUには、ウクライナに必要な支援を今後も提供できる準備がなければならないと強調した。


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