![ロシアによるクリミア占領への抵抗10年 当時を写真で振り返る ロシアによるクリミア占領への抵抗10年 当時を写真で振り返る](https://static.ukrinform.com/photos/2024_02/thumb_files/630_360_1708860502-569.jpg)
ロシアによるクリミア占領への抵抗10年 当時を写真で振り返る
ウクルインフォルムは、当時クリミア占領に反対した、クリミア・タタール人をはじめとする数千人の住民が、どのように集会に参加し、ロシア軍の進駐や偽の「住民投票」に反対する抗議運動を行っていたかを示す写真を用意した。
クリミア自治共和国が、ロシアの対ウクライナ侵略の最初の対象となった。ロシアの占領開始よりもはるか前から、現地では社会・政治状況の不安定化を行うエージェントネットワークが作られていた。クリミア占領作戦は、2014年2月20日に開始されており、この日ロシア軍が最初にケルチ海峡を越えてウクライナ領に侵攻したことが公式に確認されている。
ロシア情報機関は、同年2月26日に、シンフェローポリの住民による「キーウ政権」に対する大規模な不満を偽造した上で、クリミア議会の建物の前で「ロシアの春」支持者の集会を組織した。他方で、同じ場所に、クリミア・タタール民族代議機関「メジュリス」の呼びかけに応じて、ロシアの占領に抵抗すべく数千人の人々が現れた。彼らは、ウクライナの領土一体性を世界に対して表明した。同集会には、5000人から1万人が集まったという。
![クリミア自治共和国最高会議中庭での親露団体活動家とクリミア・タタール民族代表者による2つの集会 2014年2月26日、シンフェローポリ 写真:アルヴィダス・シェメタス クリミア自治共和国最高会議中庭での親露団体活動家とクリミア・タタール民族代表者による2つの集会 2014年2月26日、シンフェローポリ 写真:アルヴィダス・シェメタス](https://static.ukrinform.com/photos/2024_02/1708860488-537.jpg)
![クリミア議会の向かいに並ぶウクライナ一体制支持集会の参加者 2014年2月26日、シンフェローポリ 写真:アルヴィダス・シェメタス クリミア議会の向かいに並ぶウクライナ一体制支持集会の参加者 2014年2月26日、シンフェローポリ 写真:アルヴィダス・シェメタス](https://static.ukrinform.com/photos/2024_02/1708860425-932.jpg)
![写真:アルヴィダス・シェメタス 写真:アルヴィダス・シェメタス](https://static.ukrinform.com/photos/2024_02/1708860424-443.jpg)
![「クリミア=ウクライナ」 写真:アルヴィダス・シェメタス 「クリミア=ウクライナ」 写真:アルヴィダス・シェメタス](https://static.ukrinform.com/photos/2024_02/1708860447-461.jpg)
![「私はロシア人 ウクライナで暮らしたい」「私はウクライナ国民」 写真:アルヴィダス・シェメタス 「私はロシア人 ウクライナで暮らしたい」「私はウクライナ国民」 写真:アルヴィダス・シェメタス](https://static.ukrinform.com/photos/2024_02/1708860426-306.jpg)
![「クリミア+ウクライナ=ハート」 写真:アルヴィダス・シェメタス 「クリミア+ウクライナ=ハート」 写真:アルヴィダス・シェメタス](https://static.ukrinform.com/photos/2024_02/1708860446-901.jpg)
その日、2人ウクライナ国民が亡くなった。おそらく、2人は広場での混乱で負傷したのだろう。当時30人が治療を求めていた。
![写真:アルヴィダス・シェメタス 写真:アルヴィダス・シェメタス](https://static.ukrinform.com/photos/2024_02/1708860448-563.jpg)
![写真:アルヴィダス・シェメタス 写真:アルヴィダス・シェメタス](https://static.ukrinform.com/photos/2024_02/1708860490-481.jpg)
このようなウクライナの愛国的な勢力による強力な集会は、侵略者の計画を妨害し、クリミアの占領を「クリミア先住民の強い自由意志の結果」だと見せかけたがっていた企てを阻止した。2020年以降、2月26日は、シンフェローポリにてウクライナの領土一体性支持の集会に参加した人々の勇敢さを讃えるために、「クリミア自治共和国・セヴァストーポリ市の占領抵抗の日」と定められている(大統領令第58/2020で制定)。
![クリミア・タタール人の装束で「私たちは単一ウクライナを支持」と書かれたプラカードを持つ女性 2014年3月5日、バフチサライ 写真:アルヴィダス・シェメタス クリミア・タタール人の装束で「私たちは単一ウクライナを支持」と書かれたプラカードを持つ女性 2014年3月5日、バフチサライ 写真:アルヴィダス・シェメタス](https://static.ukrinform.com/photos/2024_02/1708860542-513.jpg)
![クリミアへのロシア軍進駐に反対する抗議集会参加者 2014年3月5日、バフチサライ 写真:アルヴィダス・シェメタス クリミアへのロシア軍進駐に反対する抗議集会参加者 2014年3月5日、バフチサライ 写真:アルヴィダス・シェメタス](https://static.ukrinform.com/photos/2024_02/1708860522-278.jpg)
![「クリミアはロシアではない」 写真:アルヴィダス・シェメタス 「クリミアはロシアではない」 写真:アルヴィダス・シェメタス](https://static.ukrinform.com/photos/2024_02/1708860521-482.jpg)
![「プーチンよ、ウクライナから手を退け」 写真:アルヴィダス・シェメタス 「プーチンよ、ウクライナから手を退け」 写真:アルヴィダス・シェメタス](https://static.ukrinform.com/photos/2024_02/1708860522-222.jpg)
![「プーチンはうんち」 写真:アルヴィダス・シェメタス 「プーチンはうんち」 写真:アルヴィダス・シェメタス](https://static.ukrinform.com/photos/2024_02/1708860543-448.jpg)
翌2月27日には、クリミア自治共和国の議会と政府へとロシア正規軍の部隊が入り込み、建物を占拠する。クリミア最高会議の議員たちは、クリミアの地位に関するいわゆる「住民投票」の実施を「採決」する。この偽「住民投票」は、武装した大量のロシア軍人のいる中で3月16日に行われた。これをクリミア・タタール人やその他ウクライナを支持するクリミア住民はボイコットしている。
![集会「生きる鎖」に参加し「住民投票反対!」と書かれた紙を手にする男性 2014年3月14日、シンフェローポリ 写真:アルヴィダス・シェメタス 集会「生きる鎖」に参加し「住民投票反対!」と書かれた紙を手にする男性 2014年3月14日、シンフェローポリ 写真:アルヴィダス・シェメタス](https://static.ukrinform.com/photos/2024_02/1708860544-524.jpg)
![集会「生きる鎖」に参加し「私たちはウクライナの中のクリミアにおける平和を支持」と書かれた紙を持つ女性 2014年3月14日、シンフェローポリ 写真:アルヴィダス・シェメタス 集会「生きる鎖」に参加し「私たちはウクライナの中のクリミアにおける平和を支持」と書かれた紙を持つ女性 2014年3月14日、シンフェローポリ 写真:アルヴィダス・シェメタス](https://static.ukrinform.com/photos/2024_02/1708860563-865.jpg)
![写真:アルヴィダス・シェメタス 写真:アルヴィダス・シェメタス](https://static.ukrinform.com/photos/2024_02/1708860564-478.jpg)
モスクワでは、3月18日、いわゆる「ロシア構成へのクリミア受け入れに関する条約」に署名が行われ、3月20、21日にロシア上下院がこれを「批准」した。
国際社会は、偽「住民投票」の実施もその「結果」も、ロシアによるクリミア「併合」も認めていない。G7は、「クリミアはウクライナ」であることを共同声明などで表明している。
そして、ロシアによるクリミアの一時的占領とウクライナ領土一体性回復を巡る戦いは、10年経った今日も続いている。