ロシア、西アフリカのフランス語メディアに数百本の反ウクライナ記事を掲載=報道
ロシアは、西アフリカのフランス語圏メディア35媒体に対し、数百本の反ウクライナ及び反フランス的な内容の記事を掲載させていた。
フランス24オブザーバーのチームが入手したアフリカで活動するロシアの工作員ネットワークから流出した機密文書の分析記事にて明らかにされている。
記事によれば、流出した文書は計1431ページに上る。これは、アフリカ大陸で活動する90人のロシア工作員ネットワーク「コンパニヤ」の内部文書だという。当初「コンパニヤ」は、ロシアの傭兵団体「ワグネル」のトップであったイェフゲニー・プリゴジン氏が率いていたが、2023年の同氏の死後は、ロシア対外情報庁に吸収されたという。
この文書に含まれる記事のリストは約80ページに及び、表にはアフリカ諸国に拠点を置く数十のメディアが列挙されているという。
フランス24の分析によれば、2024年6月から10月にかけて、西アフリカの35の報道機関で約650本の記事が公開。それらは反ウクライナ、反フランス、親ロシア、親「サヘル諸国同盟」(2023年に創設されたニジェール、マリ、ブルキナファソの同盟)の内容で、こうした記事の掲載単価は250ドルから700ドルだったという。
掲載先は、過去にロシアとの密接な関係を示していたニュースサイトから、有力なニュースメディア、幅広い読者層を持つ媒体まで、多岐にわたるとある。これらの媒体はセネガル、チャド、トーゴを含む多くの国に存在していたという。
分析によれば、20以上のメディアが、上述の期間に「コンパニヤ」からの記事を少なくとも10本公開した。記事の大部分は地域のニュースに関するもので、反西側諸国及び反ウクライナ的な偏見を含んでいたという。
また、ロシアの影響工作の一環となるフェイクニュースも掲載されており、その中には、「コートジボワールの都市アビジャンの路上にウクライナ大使館が軍への求人ポスターを掲載した」などという記事などが含まれていたという。
最も頻繁に言及されているのは、カメルーンに拠点を置き、ロシアとの密接な関係で知られ、フェイスブックで120万人以上のフォロワーを抱えるアフリカメディア「Afrique Media.tv」だという。上述期間中、同メディアはフランス語と英語で「コンパニヤ」の記事を125本公開していた。
ロシアのメディアからコンテンツを得ているマリのニュースサイト「Bamada.net」は、「コンパニヤ」の記事を32本掲載。それらの記事では、ウクライナとフランスがマリやニジェールの現政権に反対するグループに軍事支援を提供することで、「サヘル諸国同盟」を不安定化させていると非難する内容になっていたという。
この流出文書によれば、「コンパニヤ」は「Bamada.net」への記事掲載には1万6000ドル、「Afrique Media」には3万1250ドルを費やしたという。しかし、これらの金額が実際に支払われたのか、支払われたのであれば誰がその利益を得たのかを特定することは困難だと指摘されている。