露宇戦争に関する世論調査 ウクライナ国民の77%「前線での抵抗継続は可能」

世論調査

ウクライナで実施された最新の世論調査では、77%の回答者がウクライナはロシアに対して、前線で抵抗を継続することができると回答した。

キーウ国際社会学研究所が2026年1月9〜14日に実施した世論調査の結果を発表した

設問は、「前線の状況に関してどちらの意見の方により同意するか」という内容で、「ロシアは前進しているが、緩慢であり、多大な損耗を出している。ウクライナはどちらかといえば効果的な抵抗を継続することができる」との回答が77%、「ロシアは著しく前進と成果を出している。ウクライナの抵抗はどちらかといえば希望がなく、破綻する運命にある」との回答が12%だった。

また、別の設問では、ロシアは、ウクライナに対して物理的ジェノサイドを遂行する(28%)、ないしはウクライナという民族と国家を破壊する(41%)という目的を持っているという、現在の戦争から実存的な脅威を感じている回答が合計で69%に上った。

同時に11%が、ロシアはウクライナの領土の大半を占領し、傀儡政権を樹立したがっていると回答。 ロシアが(編集注:現在ウクライナが管理しているドネツィク州、ザポリッジャ州、ヘルソン州を含む)現在占領する「5地域のみ」に限定したがっていると回答したのは3%だけだった。

さらに、ロシアが(現在和平交渉での協議対象となっているとされる)ザポリッジャ州やヘルソン州を除いたドンバス地方全域の制圧だけを切望していると考えている回答者はわずか2%だった。ロシアが「(現時点ですでに)占領済みの地域のみ」を維持したがっていると考えているのはわずか1%であった。同時に、ロシアがウクライナの主権を侵害することなく、単にウクライナを「非ナチ化」及び「非軍事化」したがっているだけだと考える回答者は2%だった。

また、同調査によれば、69%の回答者は、現在の和平交渉が持続可能な平和に結びつくことを信じていないと回答し、その回答者の大半は、理由として、ロシア自身に和平への意欲がなく、対ウクライナ戦争を継続したがっていることを挙げた。交渉が持続可能な平和をもたらすと考えているのは、わずか26%であった。

欧米からの安全の保証が得られることを条件に、東部ドンバス全域をロシアの支配下に明け渡すという提案については、54%の回答者が「断固として拒否」すると回答。39%が「実質的な安全の保証を得た上で、同意する用意がある」と回答した。

和平合意に関して国民投票を実施することについては、55%が支持し、32%が反対した。

さらに、現在の前線で戦闘が「凍結」され、安全の保証が得られた場合であっても、57%の回答者は、「ロシアはいずれにせよ再侵攻を試みるだろう」と予想した。これに対して、その場合、ロシアが二度と攻撃してこないと考えているのはわずか11%であった。また26%がその可能性を「五分五分」と評価した。

その他、ロシアがウクライナに再侵攻した場合、59%の回答者は、欧州が必要なあらゆる支援を提供することを期待しているが、米国が助けてくれると考えているのは39%と、欧州より低い結果となった。また、「米国は支援を提供しない」と回答したのは40%で、20%が「判断できない」と答えた。

また、選挙時のオンライン投票の可能性については、60%が否定的に捉えており、肯定的だったのは35%に留まった。

さらに、同設問にオンライン投票に関する追加の説明を加えた場合は、オンライン投票が不正のリスクを生むという批判的な姿勢を選ぶ回答者は71%に増加し、一方で、これを民主主義のテクノロジーにおける前進だと選んだのはわずか21%だった。なお、2023年の同様の質問では、改ざんのリスクによる否定的な回答が69%、肯定的な回答が29%であったことから、ここ数年でオンライン投票への見方には大きな変化は見られない。

今回の世論調査は、キーウ国際社会学研究所が1月9日から14日にかけてCATI(Computer Assisted Telephone Interviewing)方式で、ウクライナ政府管理しているウクライナ全地域の18歳以上のウクライナ国民601人を対象に実施したもの。理論的誤差は最大で±5.3%だと書かれている。

また、戦争条件下であることから、形式的な誤差の他、一定の体系的偏差が加わるとも指摘されている。同時に、研究所は、調査結果はいずれにせよ、高い代表性を維持しており、世論を十分に信頼して分析することを可能にするものだとの見方を示している。