12月25日、ウクライナはクリスマス

ウクライナでは12月25日、大半のキリスト教徒がクリスマス(キリスト降誕祭)を祝っている。

この日はベツレヘムでのイエス・キリストの誕生を記念して制定された、キリスト教において重要かつ厳かな祝祭の1つである。クリスマスは100か国以上で国家祝祭日となっている。

クリスマスの前夜、キリスト教徒は降誕祭前夜の聖晩餐(スヴャトヴェーチル)を祝う。この日は降誕祭前の断食期間の最終日にあたる。伝統に従えば、断食はこの夜の空に最初の星が現れることで終了する。ウクライナの民俗伝統では、お祝いの際にテーブルの上に灯されたロウソクを置き、12種類の精進料理を供え、その全てを一口ずつ食べる。ウクライナのスヴャトヴェーチルの主要料理は「クチャー」(穀物、蜂蜜、ケシの実などの炊き合わせ)である。

スヴャトヴェーチルには通常、家族が集まり、コリャドカ(クリスマス・キャロル)が歌われる。12月25日のクリスマスの朝は、「フリストス・ナロディウシャ! (キリストが誕生した!)」と挨拶し、「スラヴィーモ・ヨホー(彼を讃えよう!」!」と返答する。

今年、ウクライナで12月25日のみで公式にクリスマスが祝われるのは3度目である。ウクライナ正教会及びウクライナ・ギリシャ・カトリック教会は2023年9月1日に修正ユリウス暦に移行した。これに従い、大部分の固定の教会祝祭日は、ユリウス暦よりも13日早く祝われることになった。

修正ユリウス暦は現在、コンスタンティノープル全地総主教庁を含む、世界の大半の正教会で使用されている。

一方、ロシア、セルビア、ジョージア、エルサレムの正教会などは、ユリウス暦を維持している。ウクライナの一部のキリスト教信者は、今も1月7日にユリウス暦によるクリスマスを祝う。