ベルジャンシク行政府、ロシア占領政権による未成年2名の殺害を認める

ロシアにより2022年以降占領されているウクライナ南部ザポリッジャ州ベルジャンシクの市軍行政府(ウクライナ政権)は、6月24日に同市の未成年の男性2名、チフラン・オハンニシャン氏とミキータ・ハンハノウ氏がロシア軍人に殺害されたことを認めた。

26日、ベルジャンシク市軍行政府がテレグラム・チャンネルで報告した

報告には、「残念ながら、チフラン・オハンニシャン氏とミキータ・ハンハノウ氏の死亡が確認された。彼らは殺された」と書かれている。

同時に行政府は、メディアや著名人に対して、今回の未成年の両名の殺害についての発言は控えるよう呼びかけ、「彼らの親族は今も一時的被占領下におり、拙速な発言は彼らの安全を乱し、命に危険を及ぼすおそれがある」と指摘した。

また、ウクライナ最高会議のルビネツ人権問題全権は、テレビ番組「統一ニュース」出演時に、テロ国家として行動しているロシア連邦に対して、どのような国際機関も何も行えていないと指摘した。同氏は、2名の未成年者の遺体をロシアが明け渡すように、国際赤十字委員会(ICRC)に正式に問い合わせたが、ICRCからの正式な回答は得られていないと伝えた。同時に同氏は、「しかし、彼らの回答はいつも同じで、『ロシア側が私たちを通さない』である。そのため、私たちは自らのマンデートを履行する事ができなかった」とし、ICRCが被占領地へのアクセスを実現するための努力を示していないことを批判した。

これに先立ち、被占領下ベルジャンシクにて、ロシア占領政権が「親ウクライナ的テロリスト2名を排除」したと発表していた。殺害されたとされていたのは、16歳のチフラン・オハンニシャン氏とミキータ・ハンハノウ氏。

同時に、ソーシャルメディアには、チフラン・オハンニシャン氏が殺害される直前に撮影されたものだろうと言われる動画が拡散されていた。動画にて、オハンニシャン氏は、「終わりだ。若者たちよ、これは死だ。さらばだ。ウクライナに栄光あれ」と述べている。

これに先立ち、オハンニシャン氏は、一度他の未成年男性とともに2022年9月にロシア占領政権に拉致されている。また、ハンハノウ氏も占領政権に「テロリスト容疑」をかけられていた。