ヘルソン市内から露プロパガンダ放送が消え、ウクライナラジオの聴取が再び可能に

ウクライナ軍南部司令部「ピウデン」のナザロウ報道官は、7日、ヘルソン市内でロシア・プロパガンダ放送が消え、ウクライナ公共放送「ススピーリネ」のFM放送が聞けるようになっていると伝えた。

ナザロウ氏がテレグラム・チャンネルで報告した

ナザロウ氏は、「一時的被占領下ヘルソン市内で、プロパガンダテレビが放送を止めたのは1週間前からだ」と書き込んだ。また、同氏は、代わりに市内では、FMで周波数92.00にてウクライナの公共放送ラジオが聞けるようになっていると指摘した。

これに先立ち、今年3月3日、ヘルソン市内に侵入したロシア軍は「公共放送局:ヘルソン」の敷地を占拠していた。さらにロシア占領軍は、ヘルソンにて「VTV+」というプロパガンダ放送を開始していた。

ロシアは、ウクライナに対する全面的侵攻開始後、ヘルソン州でのメディア空間のプロパガンダコンテンツを増やし続けていた。ロシアは、ヘルソン州のプロパガンダテレビの担当者には、政治技術家として知られるアレクサンドル・マリケヴィチを任命。この人物が、同州の親露テレビチャンネル「タヴリヤ」の設立に積極的に関わった他、ヘルソン市内のいわゆる「メディアスクール」を運営していた。調査報道センターは、マリケヴィチ氏がロシア民間軍事会社「ワグナー(ヴァグネル)」のイェヴゲニー・プリゴジンに近い人物だと伝えている。