欧州音楽の祭典、2023年はウクライナで開催されず=欧州放送連合

欧州放送連合(EBU)は17日、欧州最大の音楽の祭典「ユーロビジョン」につき、通常は翌年の開催地は今年の優勝国であるウクライナとなるところ、同国の現状にかんがみ、2023年の開催はウクライナでは行われないとの決定を採択した。

EBUが声明を発表した

声明には、ユーロビジョン運営委員会は、分析を根拠に「音楽祭ユーロビジョンの組織と実施に不可欠な現状に鑑みて、深い遺憾とともに、ウクライナ公共放送局には、安全保証と運用保証ができないとの結論に達した」と伝えた。

またEBUは、5月14日のカールシュ・オーケストラ優勝後のウクライナ公共放送局による協力と分析につき謝意を伝えた。

声明には、「来年の祭典はウクライナでは行われないことの悲しみの失望を共有したい」と書かれている。

EBU、2022年祭典の際に2位となった英国のBBCとの協議を開始すると伝えている。

これに対して、ウクライナのトカチェンコ文化・情報政策相は、フェイスブック・アカウントに、EBUの決定は一方的であるとして不満を表明した

トカチェンコ氏は、「ウクライナは、その他の案の可能性を議論することなく事実を突きつけるような、決定の採択の性質に同意しておらず、さらなる協議の実施と、皆を満足させる共通の決定を見つけ出すあらゆる根拠があると考えている」と書き込んだ。

なお、2022年5月14日にイタリア・トリノで開催された『ユーロヴィジョン・ソング・コンテスト2022』決勝にて、ウクライナ代表の民族ラップ・グループ「カールシュ・オーケストラ」が優勝していた