ウクライナ南部ヘルソン州でロシア軍による拷問・弾圧続く

2月24日のロシア軍の全面的侵略が始まり、現在一時的被占領下にある南部ヘルソン州にて、ロシア占領者による住民の拉致、拷問、弾圧の事例が報告されている。

自身も3月12日に拉致され、8日間拘束されていたカホウカ市の記者のオレフ・バトゥーリン氏は、フェイスブック・アカウントにて、拘束された経験のある人々から聞いた話を報告した

バトゥーリン氏は、「ロシアのファシストたちが占拠したノヴァ・カホウカ市警察の建物の『地下』に拘束されていた人々は、被拘束者の中でノヴァ・カホウカ市議会元議員の声と名前を聞いたと述べていた。彼らは、被拘束者が拷問を受けていた様子や、被拘束者が激しい暴力の後の痛みを感じなくて済むよう、拷問執行者に『殺してくれ』と頼んでいたことについて述べている。それらは私も拘束の経験からよく知っていることである」と書き込んだ。

同氏はまた、ロシア占領者の行動論理が徐々にわかってきたと書いている。同市は、被拘束者たちの話だとして、2014年以降東部で戦闘に参加していた退役兵が拷問により、極右団体「右派セクター」で働いていたと「自白」させようとしたり、ドネツィク市へ移送するとかやクリミアへ移送すると脅したりしているのだとし、そこで裁判にて「右派セクターの蛮行の証拠」を「記録」するのだと伝えた。

また、同氏は、4月2日にカホウカにてロシア軍に拉致されたオレフ・コジェムヤキン氏の声を聞いた者がいるとし、コジェムヤキン氏は生きているが、彼は拷問を受けており、地下でほぼ毎日尋問を受けているようだと報告した。

その他、クリミア・タタール民族代議機関「メジュリス」の一員であるエスケンデル・バリイェフ氏は6日、フェイスブック・アカウントに、クリミア・タタール系住民の多く暮らすヘルソン州東部のノヴォオレクシーウカにて、占領者の民間住宅への銃撃により、少なくとも1名の人物が死亡したと伝えた

バリイェフ氏は、「最新情報では、ノヴォオレクシーウカのレーシ・ウクラインキ通り58の住宅への銃撃にて、少なくとも住民1名が死亡した」と報告した。

同氏は、銃撃以外にも、ロシア占領者は、コムソモリシカ通りのガレージを3つ焼き払ったと伝えた。

さらに同氏は、同州東部のヘニーチェシク地区全体で、ロシア占領者は、弾圧を続けているとし、「自動車を止め、人々を拘束し、『尋問』用とした第17学校の『地下』に連れて行き、脅迫を行っている」と伝えた。