ウクライナ大統領府、ゼレンシキー大統領の租税回避地使用報道にコメント

調査報道メディア「捜査インフォ」が国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が入手・検証している「パンドラ文書」を用いて、ゼレンシキー大統領とオフショア企業の間に繋がりがあるとする番組を放送したことにつき、ウクライナ大統領府は、それは2019年の大統領選挙前にすでに聞かれていた情報であるとコメントした。

4日、ミハイロ・ポドリャク大統領府長官補佐官がウクルインフォルムにコメントした。

ポドリャク氏は、ゼレンシキー氏がコメディアン時代に所属していた「スタジオ第95街区」がプリヴァト銀行関連の資金と関連があるのではないかという推測は、事実に基づいたものではなく、陰謀論であると指摘した。同氏は、「今回のオフショア関連の情報は、2012年以前のビジネス、出来事に関するものだ。国の財政やら国の行政的リソースとは一切、一度たりとも繋がりのなかったビジネスの話である。記者たちが2019年の大統領就任式後の期間については一切調査していないことが、非常に示唆的だ。それは、ゼレンシキー大統領が汚職対策法の規範を完璧に履行していることを明確に示している」と発言した。

またポドリャク氏は、かつての「スタジオ第95街区」に関する報道については、「大量の予想と陰謀論的な関連付け」が見られると指摘し、また、ほぼ全ての情報が2019年の大統領選挙キャンペーン期間中にすでに聞かれていたものだとコメントした。同氏は、「2000年台(編集注:2000年からの最初の10年)あるいは2010年代上半期のビジネスプラクティスに関する情報が出てくるのは、私たちは変だと思っている。その当時の国家の形を思い出すと、政権にはヤヌコーヴィチのような人物がおり、2012年にはヤヌコーヴィチ政権下にポロシェンコ氏が経済大臣として働いていた。当時の国の全てのビジネスにとって喫緊の課題だったのは、法的に自らの企業、自らの資金を腐敗した国家幹部による不当な押収から守ることであったわけだ。その後の国家の改革により、ビジネスから、古い保護の手段は不要なものとして、排除されている」と発言した。

同時に同氏は、「スタジオ第95街区」のビジネスプラクティスは当時も今も透明であると強調した。また同氏は、「街区の物語とプリヴァト銀行の話を結びつけようとする推測、試みは、事実に基づいたものではなく、全くの陰謀論だ。陰謀でプリヴァト銀行と関連する人々を非難するのは、2008年から始まっている。その時から、大統領は何人も変わったが、ユシチェンコ時代もヤヌコーヴィチ時代もポロシェンコ時代も、プリヴァト銀行元経営者に対する刑事捜査は具体的な容疑文書の手交には至っていない。捜査が真の手続き上の結果に達したのは、2019年の政権交代後になってからであり、ヴォロディーミル・ゼレンシキー氏の政治リーダーシップのおかげなのだ」と強調した。

なお、捜査インフォの調査報道では、記者たちは、オフショア企業の資金を受け取る最終所有者を判明させており、その資金がプリヴァト銀行から持ち出され、資金洗浄をしたものと部分的に重なる可能性を指摘していた

国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)による調査「パンドラ文書」は、世界の現職や過去の指導者35人や公職者300人以上が国外の租税回避地に設立した会社を通して不動産取引をしていたことを示している。その中には、トニー・ブレア元英首相、アブドラ・ヨルダン国王、ウフル・ケニヤッタ・ケニア大統領の名前も出てくる。