今日は「ヴィシヴァンカの日」

毎年5月第3木曜日は、ウクライナの人々は民族衣装ヴィシヴァンカを着る「ヴィシヴァンカの日」を祝う。

この日は、公式に定められた日ではないが、ウクライナ国内でだけではなく、国外で暮らすウクライナ人たち、またウクライナ文化に興味のある人々がヴィシヴァンカを着てお祝いをする習慣となっている。

この習慣を最初に提案したのは、ユーリー・フェジコーヴィチ記念チェルニウツィー国立大学の歴史学・政治学・国際関係学学部の学生たちであり、2006年、彼らが、1年に1度、ヴィシヴァンカを称える日を作ろうと提案したのだった。

この祝日は、当初は一部の人々の間でのみ祝われていたものだった。しかし、2014年頃にはすでに学生の間だけではなく、国内外のウクライナ人の間で祝われるようになっていた。

ウクライナのヴィシヴァンカとは、イースターエッグ(ピサンカ)と並び、ウクライナ文化の鮮やかなシンボルの一つとされる刺繍の入った衣服である。人々はヴィシヴァンカを着ることによって、その美しさとユニークさを示すばかりでなく、長きにわたるウクライナの文化・伝統への自らの帰属も示すことができる。

また、この祝日のために5月の第3木曜日が選ばれたのは偶然ではない。提案した学生たちは、「ヴィシヴァンカの日」は、休日ではなく、あえて平日を選んだのだという。なぜなら、ヴィシヴァンカとは、今でもウクライナ人の生活と文化の一部であるからだそうだ。