交渉にはもう米露「アンカレッジ合意」は存在しない=ゼレンシキー宇大統領

ウクライナのゼレンシキー大統領は24日、被占領下ウクライナ領におけるロシアの主権を承認するというロシアの要求を盛り込んだ、いわゆる「アンカレッジ合意」は、もはや交渉の対象ではないと発言した。

ゼレンシキー大統領がニューヨーク訪問中、在米ウクライナ人コミュニティの代表者たちとのやりとりの際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

ゼレンシキー大統領は、「私の見解では、ウクライナを中立にすることや『3+2』のアンカレッジ合意(編集注:クリミア、ドネツィク州、ルハンシク州、ザポリッジャ州とヘルソン州の一部に対するロシアの主権を承認する内容)に関しては、交渉プロセスはそれら全てから離れた(編集注:議題から外れたの意)。そしてその点では、米国のチームが役割を果たした」と発言した。

同時に同氏は、いわゆる「アンカレッジの精神」を議題から外す上で最も重要な役割を果たしたのはウクライナ軍だと強調した。同氏はその際、「戦場において、私たちは今日、状況をコントロールしている。困難ではあるが、ロシア人たちによる著しい前進はなく、前進がある場所でも、それはロシアにとって非常に高い代償が生じており、その代償は何百、何千という単位の人命である」と発言した。

そして同氏は、戦況のおかげで、ウクライナはロシアが掲げる要求に対し「そのようなフォーマットでは決して受け入れない」と拒否することができていると指摘した。

その他同氏は、ロシアのプーチン氏は、これまで通りドンバス地方だけでなく、ウクライナ全土の占領を狙っていると発言した。同氏は、「モンスターとの闘いにおいては…、大国そのものがモンスターなのだが、関連の人物は、その国を運営しているだけではない。ドンバスが目的でないことは明らかだ。米国の同僚たちが(中略)プーチンがドンバスだけを望んでいると本当に考えているとしても、(ただし)私に言わせれば、その『(ドンバス)だけ』ですら多すぎるのだが、(中略)しかし、それにもかかわらず、彼がどのような形であれ私たちの国家の制圧や占領を望んでおり、ウクライナを自国の一部にしようとしていることについて、私たちに幻想はない」と語った。

そして同氏は、ロシアのこのような立場のせいで、和平プロセスは困難なのだと指摘した。

これに先立ち、ウクライナのゼレンシキー大統領は23日、12月に開催されるG20首脳会談がウクライナ、米国、ロシアの3者首脳会談の場になり得るとの考えを示していた。