2014年の過ちの再現は許されない=メルツ独首相
ドイツのメルツ首相は17日、ウクライナのパートナー国は2014年の過ちを繰り返すつもりはなく、だからこそ現在ロシアによる再侵攻を防ぐための安全の保証を検討していると発言した。
メルツ首相が、独国会議員の質問に答える形で言及した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
メルツ氏は、「少なくとも私が発言権を持っている間は、安全の保証なしにウクライナが再びロシアの侵略に対して無防備になる状況を目にするような、2014年の過ちを繰り返すことを、私たちは許さない」と強調した。
同氏はまた、ここ数日ベルリンで活発かつ非常に徹底した交渉が行われたことを喚起した。その際同氏は、交渉の中心となったのは、戦争終結に向けてロシア側と交渉するための共通の立場を欧州、ウクライナ、米国が見出せるかという問いだったと指摘した。
そして同氏は、「私たち、そして私個人にとって、1つの問いが中心的なものだ。それは、どうすればこの凄惨な戦争をできるだけ早く終わらせることができるかということだ」と指摘した。
同氏はさらに、欧州諸国は米政府と数週間にわたり、休戦の場合にウクライナに提供しうるあり得る安全の保証について議論していると伝えた。
ドイツの極右政党「ドイツのための選択肢」の議員が、「ウクライナに何人の兵士を送る予定か」と質問すると、メルツ首相は、「現時点で私たちはこれ以外の何物も話してない。私たちは、ロシアとの間でこれから合意されねばらなない停戦が成立した後の期間に向けた安全の保証について話しているのだ」と返答した。
同氏はさらに、現在、欧州、米国、ウクライナの間で調整された20項目に基づいて戦争を終結させるようロシアを説得することが課題だと指摘し、それが次の一歩となるはずだと述べた。
加えて同氏は、ドイツは今後も必要な限り、長期にわたり、ウクライナへ支援を提供し続け、武力による国境の変更を決して認めることはないと明言した。
これに先立ち、14、15日、ベルリンにて、ゼレンシキー大統領率いるウクライナ代表団とトランプ米大統領の代表者、複数の欧州諸国首脳、EU及びNATOのトップが交渉を行っていた。
その後欧州諸国の首脳とEU幹部は15日、ウクライナ、米国、欧州諸国が、ウクライナのおける平和達成のパラメーターについて合意したと表明した。そこには、安全の保証、とりわけ、ウクライナ軍の構築、航空・海上空間の安全確保を目的とした平和維持部隊の配備の可能性や停戦体制の監視などが含まれるという。