「安全の保証と独立の維持」=ゼレンスキー氏、和平交渉の優先事項に言及
ウクライナのゼレンシキー大統領は1日、ウクライナが将来得るはずの「安全の保証」はロシアによる3度目の侵攻からウクライナを守るものでなければならないと発言した。
ゼレンシキー大統領がパリ訪問時にマクロン仏大統領との共同記者会見の際に発言した。
ゼレンシキー氏は、「ロシアは、自身が開始し、自身が継続しているこの戦争を終わらせなければならない。これはロシアだけの戦争であり、ロシアこそが自分の侵略を終わらせねばならない。私たちの共通の行動が終結を促している。ウクライナの優先課題は明白だ。何よりも、防衛と安全の保証、ウクライナの独立維持の保証、私たちの主権の維持だ」と指摘した。
また同氏は、現在協議プロセスに関わる全ての関係者が「ロシアによる3回目の侵攻が確実に生じないこと」と「戦争終結に関する合意のどのような破棄も生じないこと」を保証するために取り組んでいると指摘した。
同氏はさらに、「ロシアはこれまでに何度も約束を破り、あらゆる合意を破棄してきた。ロシアにとって平和を破綻させることはとても簡単なのであり、そのためウクライナ、私たちウクライナ人皆には、信頼できる安全の保証が必要なのだ」と強調した。
加えて同氏は、「問題は、ロシア人が進軍できるかどうかではなく、ロシア人が止まりたがっていないという点にある」と述べた上で、だからこそ現在欧州と米国で取り組まれている安全の保証は、ウクライナに永続的な平和を保証すべきだと訴えた。
同氏はまた、「領土の問題、あるいは、進軍問題(編集注:ロシアがさらに進軍したがっている問題)は、常に安全の保証と関連している。ウクライナは、戦争が終結した時に、再び侵攻が始まらないように、ウクライナの全領土のための安全の保証が生じるということを、確実に知っておく必要がある。それが大切な点だ。そして、それについては、別の解釈はあり得ない」と強調した。
なお、1日、ゼレンシキー大統領はパリを訪問している。同氏は2日には、アイルランドを訪問する予定。