イェルマーク宇大統領府長官、ケロッグ米特使に「プーチンはルールに沿って行動しない。騙されないようにすべき」
ウクライナのイェルマーク大統領府長官は14日、ミュンヘンにて米国のケロッグ・ウクライナ・ロシア問題担当特使と会談した際に、ロシアは力しか重視しないのであり、力を用いない者を軽視すると伝えた。
イェルマーク長官がミュンヘンにて記者団に対して発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
イェルマーク氏は、会談はどうだったかとの質問に対して、「非常に良かった」と回答した。
また同氏は、ケロッグ氏はまもなくウクライナを訪れると伝えた。
大統領府広報室も同会談について公表した。
発表によれば、イェルマーク氏は、「プーチンは決してルールに沿って行動しない。騙されないでほしい。ロシア人は常に西側を馬鹿にしてきたが、しかし常に西側をコピーしてきた。彼らの現在の『東への転回』は、深い文化的な変化ではなく、目的達成のための戦術的動きだ。ロシア人は力のみを重視し、力を使わない者を軽視している。ロシアは、約束する時に止まるのではなく、そう強制された時に止まるのだ」と発言した。
また会談時には、双方はウクライナ支援の継続に特別な注意を向けた。イェルマーク氏は、ウクライナを現在支援することは、後ほどより強力なロシアと対峙するよりもはるかに安価だと発言した。その例として同氏は、ミンスク諸合意を挙げて、同諸合意の後、ロシアは自軍を強化した上で全面侵攻を開始したと指摘した。その上で同氏は、だからこそ公正で永続的な平和の達成のために、今強力な立場を持つことが重要なのだと訴えた。
さらに同氏は、どのような合意もロシアに対する強制力がなければ機能しないとし、ウクライナ支配はロシアの主要な帝国的野心だからだと説明した。同氏は、だからこそウクライナには強固な安全の保証とロシアが犯した全てのことの責任追及が不可欠だと主張した。
なおケロッグ氏は、15日にミュンヘンで開催される会合「ウクライナ・ブレックファスト」に出席することが見込まれている。
14〜16日、ドイツ・ミュンヘンにて、ミュンヘン安全保障会議が開催されている。ウクライナからはゼレンシキー宇大統領率いる代表団が出席する。
写真:大統領府