ゼレンシキー宇大統領、南東欧諸国首脳に平和サミットへの参加を呼びかけ

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アルバニア首都ティラナを訪問しているウクライナのゼレンシキー大統領は28日、南東欧諸国の首脳に対して、ウクライナの和平案「平和の公式」実現に向けてスイスで開催される第1回「グローバル平和サミット」への出席を呼びかけた。

ゼレンシキー大統領がティラナで開催された「ウクライナ・南東欧サミット」で演説を行った。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

ゼレンシキー氏は、「私たちの『平和の公式』をすでに支持してくれ、その実現に向けたグローバルな努力へと加わってくれた全てのリーダーと民に感謝している。『平和の公式』の明白なメリットは、それが包括的であること、つまり、『公式』の項目によってロシアの戦争の全ての側面が解決できることであり、また、それが包括的性格を持っていることにもある」と発言した。

また同氏は、「平和の公式」においては、一人一人の首脳、一国一国が「和平プロセスにおいて自らを示すことができる。いわゆる『大国』だけではないし、欧州やその他の場所で伝統的に外交を活発に行っている国だけでもない」と指摘した。

さらに同氏は、「そして、私たちは、国際法とグローバルな安定が、本当に国家の平等の原則を基本とする多面的で透明なプロセスに基づいて欲しいと思っている。一人一人が平和を得るに値するのと同様に、一人一人が平和の回復に貢献することができるのだ。そして、私はあなた方皆を、スイスで首脳レベルで開催される、第1回グローバル平和サミットへの出席に招待する」と発言した。

その他ゼレンシキー氏は、プーチン露大統領は他の民族の運命を決めたがっているのであり、そのため全ての自由な人々はプーチン体制を敗北させるために団結せねばならないと強調した。

その際同氏は、「皆が、少なくとも今後数世代にわたる欧州の道が決まる時であることを理解しており、私たち皆が、欧州はそれぞれの民が自らの運命を決める空間であることを望んでいる」と発言した。

さらにゼレンシキー氏は、過去にも「他の民族の運命を決めようとする」試みは行われていたのであり、それはバルカン半島でも東欧でも欧州の別の場所でも行われていたと指摘した。

同氏は、「今、プーチンは、同じことをしたがっている。彼の敵対行動の全て、彼が行っていることの全て、彼が他の民に強制したいと思っていることの全ては、国家はどのように存在しなければいけないか、何に同意しなければいけないか、何に同意してはいけないのかという、古い強制を実現しようとする試みなのだ。だからこそ、全ての自由な国家、私たち皆にとって、プーチンとその体制が敗北を喫することが重要だ。なぜなら、彼の失敗全てが、私たちの共通の安全保障だからだ」と発言した。

加えて同氏は、欧州のビジョンと地域の全ての人々の生活は、尊厳、一つ一つの国の平等な尊厳の原則に基づいているとし、「誰かは安全と平和を享受するに値しながら、誰かの平和を巡る戦いは無視され、誰かは同盟や連合への統合に値し、誰かは放置され、待たされ続ける」ような、「様々な尊厳の欧州」はあってはならないと強調した。

その上で同氏は、「私たちは、それぞれの国への尊厳、安全保障と自らの運命を独自に選ぶ人々の平等な権利が普遍的な原則でなければならないと思っている。私たちは、協力によってそれを確保することができる」と発言した。

なお、ゼレンシキー大統領は28日、アルバニア首都ティラナを訪問している。

これに先立ち、ゼレンシキー氏は、ウクライナの和平案「平和の公式」実現に向けた第1回「グローバル平和サミット」が今年の春にもスイスで開催されることを期待していると発言していた。

写真:大統領府