クリミア占領の悪影響の克服には数十年間作業が必要=ウクライナ政権関係者

ウクライナのタシェヴァ・クリミア自治共和国ウクライナ大統領常駐代表は、ロシアにより2014年から占領されているクリミアの占領の悪影響を克服するには数十年の作業が必要となるとし、最も困難なのは住民の意識の問題だろうとの見方を示した。

タシェヴァ代表が、フォーラム「未来の輪郭 勝利、再生、ウクライナの現代化」の際に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

タシェヴァ氏は、「私たちは、クリミア占領の悪影響に何十年も取り組まなければならない。重要な問題は、政権機関関連のインフラ作りや資産問題、裁判判決登録・認証だけではない。私は、最も困難な問題は、『認識面の脱占領』だと思っている。つまり、人々の認識を巡る作業だ」と発言した。

同氏はまた、情報面、人文面でクリミア占領の悪影響を克服するためにはウクライナ社会全体の作業が必要となると指摘した。同氏は、「占領は軍事侵略の結果として生じたものだ。しかし、私たちが長らく特別な地域に注意を払ってこなかったことも指摘すべきである。そのため、今、先住民関連の問題の作業をしたり、若い世代との作業を活性化させたりすべきである。私は、若い世代が脱占領後の地域へと作業のために行きたがることを期待している」と指摘した。