中国は露宇戦争で仲介者となる機会を逸した=ボレルEU上級代表

欧州連合(EU)のボレル外務・安全保障政策上級代表は11日、中国のロシアの対ウクライナ戦争において「中立」は親露的志向を持つものであり、この戦争で仲介者になる機会はすでに逸していると発言した。

ボレル上級代表がブリュッセルで開催された欧州防衛・安全保障サミットでの議論の際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

ボレル氏は、「私たちは、ロシアを中国の手中に追いやらないよう、非常に慎重かつ外交的に行動しなければならず、中国に対して、戦争を止めるための影響力を行使するよう要請しなければならない。習国家主席がゼレンシキー宇大統領に電話をかけたのは良い。私たちが中国戦略を完成させる際には、中国が自らの責任にしたがって行動するよう、私たちは非常に厳しくあらねばならない。あの国は、国連安全保障常任理事国なのだ」と発言した。

同氏はまた、中国はロシアに対して大きな影響力を持っており、侵略を止めるための支援が行えると指摘した。同時に同氏は、中国はすでに仲介国の役割を担う可能性を逸しているとも述べ、なぜなら、中国のこのロシアの対ウクライナ戦争における「中立」は、どちらかといえば親露的志向を持つものだったからだと指摘した。

同時に同氏は、ロシアと中国の「際限なき友好」といわれるものには実は際限があるとも指摘した。同氏は、「それは、際限ある『際限なき友好』だ。そのペアは、かなりバランスが崩れている。ロシアは世界のGDPの1%でしかなく、経済的には、例えば、イタリアやスペインに匹敵し得る。中国には、世界のGDPの20%が当たる。そう、中国はロシアを支えているが、しかし、中国は今のところロシアに軍事支援は提供していない。私たちは、ロシアを中国の手中に追いやらないよう注意しなければならない。しかし、私は、中国は、そこ(ロシア)で起きていることにつき非常に心地良く感じているとは思わない」と発言した。

同氏は、中国はEUにとって需要なパートナーであり物品・サービスの貿易額は1日あたり約27億ドルとなっていると指摘した。同時に同氏は、中国は経済上の競争相手でもあり続けており、価値に関しては対立者でもあると指摘した。