ゼレンシキー宇大統領、親露政治家4名のウクライナ国籍を停止

ウクライナのゼレンシキー大統領は10日、ヴィクトル・メドヴェチューク(氏の実娘の宗教上の代父がプーチン露大統領)、タラス・コザク、レナト・クジミン、アンドリー・デルカチの4名のウクライナ国籍を停止(実質的に剥奪)した。

ゼレンシキー大統領が同日夜の動画メッセージで発表した

ゼレンシキー氏は、「保安庁(SBU)と国家移民庁が準備した情報を根拠とし、私たちの国家の憲法に従って、私は、以下4名の人物の国籍を停止する決定を採択した。アンドリー・デルカチ、タラス・コザク、レナト・クジミン、ヴィクトル・メドヴェチュークだ」と伝えた。

同時に同氏は、「もし国会議員がウクライナ国民に仕えるのではなく、ウクライナへ来た殺人者に奉仕するのであれば、私たちの行動は相応のものとなる」と発言した。

同氏はまた、今回の行動は最後の決定ではなく、関係機関は活動を続けていると指摘した。

なお、ウクライナの親露政治家であり、プーチン露大統領の宗教上の親族で、国家反逆罪容疑で拘束されていたヴィクトル・メドヴェチューク氏は、2022年9月21日のウクライナとロシアの間の被拘束者交換の際に、ロシア側に引き渡されていた

コザク氏は、長年メドヴェチューク氏のパートナーとして活動していた最高会議議員であり、米国とウクライナの制裁対象。クジミン氏も最高会議議員であり、国家反逆罪容疑がかけられている人物。アンドリー・デルカチ氏も最高会議議員であり、米国とウクライナの制裁対象となっている。米財務省は、デルカチ氏は10年以上ロシアのエージェントを務めていたとし、同氏が米国の選挙プロセスに介入したことを根拠に制裁対象としていた

写真:大統領府