欧州議会、ウクライナ国民へのサハロフ賞授与式開催

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14日、欧州議会にて、人権や思想の自由を守る活動をした人々や団体に贈られる「サハロフ賞」の2022年受賞者「ウクライナ国民」への授与式が行われた。

ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

メツォラ欧州議会議長は、スピーチの際に、今日ウクライナの人々は自らの自由と独立のために勇敢に戦っていると強調した。

メツォラ氏は、「今年、私たちは、光栄とともに、大統領、選ばれた指導者、市民社会に代表されるウクライナの勇敢な人々を祝福する。ウクライナの人々は、激しく戦っており、自らの自由と私たちの価値のためにすでに多くの犠牲を出した」と発言した。そして、その後、破壊されたウクライナの町々の動画を見せた上で、受賞者たちが紹介された。今回、賞を受け取ったのは、ロシアの拘束から解放された救急医療士のユリヤ・パイェウシカ(タイラ)氏、市民自由センターのオレクサンドラ・マトヴィチューク所長、イヴァン・フェドロウ・メリトポリ市長、国家非常事態庁。

メツォラ議長は、「今日でウクライナにおける戦争は293日目だ。ウクライナ人は、信じられない抵抗を見せている。普通の国民が通りへ出て行き、戦車の車列やロシア兵と対峙する。彼らの武器は、国民としての誇りである。妊婦が地下鉄駅で子供を産む。欧州全体が今日ウクライナ人とともにいる。私たちは彼らを支えている。ウクライナは、独立のためだけに戦っているのではない。ウクライナは、私たちの生活の基本にある価値のためにも戦っているのだ。私たちは、民主主義、自由、価値についてよく話す。あたかもそれらが実践面では大した意味を持たない抽象的な概念かのように。しかし、投票すること、独立した報道を読むこと、集まって、人生において述べたいことを述べること、被害を受けずに愛すること、それが民主主義、自由、価値の意味するところである。そして、ウクライナの人々もまたそれらを受けるに相応しいのだ」と発言した。

同氏はまた、EUはウクライナとともにある、だからこそすでに8つの対露制裁を発動したのであり、まもなく9つ目の対露制裁パッケージも採択されると伝えた。

加えて同氏は、「今日の受賞は、私たちの揺るがぬ支持を思い出せるものだ。それを現場にいる勇敢なウクライナの女性と男性、私たちが心を開いて自分の家に招き入れた人々、親族、近しい人を失った人々皆に捧げよう。私は、ウクライナの勇敢な人々は諦めないことを知っている。そして、私たちも諦めないと断言させて欲しい。ウクライナに栄光あれ」と強調した。

そしてメツォラ氏の演説の後、ゼレンシキー宇大統領がオンラインで演説を行った。

ゼレンシキー氏は、ウクライナの人々は、自らの国の主権を守っており、同時に、自由、民主主義、法の支配、欧州の価値のために戦っていると強調した。

同氏はまた、「私は、全てのウクライナ国民、ウクライナと自由のために戦う人を代表して、偉大な光栄とともに、皆を祝う。ロシアは、ウクライナと欧州全体に対して戦争を始めた。欧州からウクライナを奪う試みはいかなるものも常に罪だ。私たちは今、そのような犯罪、ロシアの対ウクライナ、対欧州のテロ戦争を目にしている。それは過去にもあった。私たちは勝利する。欧州からウクライナと自由を奪う試みが二度となくなるような形で勝利する。私たちは、私たちの民へのジェノサイド政策がウクライナでも欧州のどの場所でも二度と実行されることのないような形でこの戦争に勝利する」と発言した。

同氏はさらに、正義は勝利すると述べ、「私たちは、この侵略における全ての罪人が責任を負うようにせねばならない」と強調し、ウクライナにおける戦争犯罪捜査を支援し、また特別法廷の設置を支持するよう呼びかけた。