米国、ウクライナの行政裁判所所長に対し汚職と司法妨害で制裁発動

米国務省は9日、ウクライナのキーウ区行政裁判所の所長であり、汚職犯罪捜査の容疑者として起訴されているパウロ・ヴォウク氏に対して、汚職と司法妨害を根拠に制裁を発動したと発表した。

米国務省が国際腐敗防止デーに合わせて発表を行った

発表には、「第7031(c)条に従い、国務省は、裁判及びその他の公的手続きへの妨害の見返りに賄賂を要求したパウロ・ヴォウク氏に対して制裁を発動した」と書かれている。

また、この措置の一環で、ヴォウク氏の直系親族2名も制裁対象となったという。

これに先立ち、2019年7月26日、ウクライナの国家汚職対策局(NABU)と検事総局特別捜査局は、キーウ市区行政裁判所に家宅捜索を実施。同年8月2日、検事総局は、ヴォウク氏にすでに容疑文が手交済みと発表

本年11月4日、高等反汚職裁判所は、出廷要請を拒否し続けるヴォウク被告人らを強制的に出廷させることを決定。11月18日、ヴォウク被告人らは、自ら裁判所に出廷。現在、裁判プロセスが進行している。

キーウ市区行政裁判所は、行政の決定の違法性を判断し、決定の無効化に繋がる判決を下すことのできる権限を持つ。しかし、ヴォウク裁判所長率いる同裁判所の実際の判決は、その多くにつき正当性に疑問が持たれてきた。2019年4月、キーウ市区行政裁判所は、大富豪(オリガルヒ)のイーホル・コロモイシキー氏の中央銀行、閣僚会議等を相手とした訴状内容を認め、プリヴァト銀行の国有化を違法とする判決を下している

汚職対策を専門とする市民活動家は、キーウ区行政裁判所の解体が必要だと主張している