ハンガリーのマジャル氏、ウクライナ西部でゼレンシキー宇大統領との会談を提案
4月のハンガリー議会選挙で勝利したティサ党のマジャル党首は28日、民族的ハンガリー人のウクライナ国民の割合の多いウクライナ西部ザカルパッチャ地方でゼレンシキー宇大統領と会談することを提案した。
マジャル氏がフェイスブック・アカウントで表明した。ロイターが報じた。
マジャル氏は、ハンガリーでウクライナ西部ザカルパッチャ州ベレホヴェのバビャク市長と会談した際に、6月初旬に、民族的ハンガリー人のウクライナ国民が住民の多数を占めるベレホヴェにてゼレンシキー大統領と会談することを提案したという。
マジャル氏は、バビャク氏との会談後、「会談の目的は、ザカルパッチャ地方のハンガリー人が故郷に留まれるよう支援することだ」と述べた。
また同氏は、ウクライナがハンガリー系住民の文化、言語、行政、高等教育に関する全ての権利を回復すべき時が来たと述べ、そうすることで、2022年のロシアによる侵攻後に国外へ逃れた多くの人々が、戦争終結後にウクライナへ帰還することも保証されるだろうと指摘した。
そして同氏は、「私たちがこれらの問題を解決できれば、ウクライナ・ハンガリー間の二国間関係において間違いなく新たな章が開かれるだろう」と述べた。
バビャク・ベレホヴェ市長も29日、フェイスブック・アカウントにて、マジャル氏との会談につき報告した。
バビャク氏は、「ブダペストでマジャル氏と会談した。ベレホヴェ共同体にとって重要なプロジェクトや、欧州のパートナーたちとの協力の可能性について話し合った」とし、ベレホヴェにおけるリハビリセンター建設プロジェクトやベレホヴェ周辺の道路建設プロジェクトなどについて話し合ったと伝えた。
またバビャク氏は、同会談で、ウクライナではハンガリー系共同体が他の民族共同体と共に、あらゆるレベルで国家からの支援を受けていると発言したと報告した。
同氏はその際、「民族共同体の権利抑圧については話されていない。なぜなら、これらの問題は国家によって解決されており、解決が実践されているからだ。解決を要するハンガリー系共同体の生活上の個別課題については、あらゆるレベルで体系的な作業と対話が続いている。ゼレンシキー大統領は自らこれらの問題をケアしており、それは大統領と共同体との度重なる会談からも明らかだ」と述べた。
同氏はその他、ザカルパッチャ地方のハンガリー系住民が居住する共同体には、インフラ復興のために多大なリソースが投入されているとし、ベレホヴェ地区病院の新しい建物、新しい道路、国境検問所などが建設されたと伝えた。
加えて同氏は、「教育及び文化は国家予算及び地方予算から資金提供されており、ハンガリー系民族共同体を含め、法律で定められた全ての教育サービスを確保することが可能となっている。ハンガリー系民族共同体の代表者は、国家権力機関及び地方自治体において管理職に就いている」と書き込んだ。
同氏はさらに、ウクライナが法的なレベルで重要な決定を採択したことにより、現在は教育、文化、生活、共同体のその他の活動分野においてウクライナのハンガリー系住民の権利遵守を確保できていると主張した。
なお、ロイターは前述の記事で、ハンガリーのオルバーン政権時代、ハンガリー政府は、ウクライナ国内の約15万人の民族的ハンガリー人のウクライナ国民によるハンガリー語を使用する権利が制限されていると主張し、ウクライナ政府と繰り返し対立してきたと指摘している。
マジャル氏は、ウクライナ政府が2025年に発表した教育分野での譲歩について「前進ではあるが十分ではない」と述べ、ウクライナの首脳陣に対し、同氏が「欧州の価値観と真の自由への大きな一歩」と呼ぶ行動をとるよう呼びかけている。