ウクライナ国会、ロシアの国連加盟の違法性を指摘する声明採択

ウクライナの最高会議(国会)は1日、ロシア連邦による国連加盟の違法性と国連改革の必要性を指摘する声明を採択した。

ジェレズニャク最高会議野党「声党」会派議員がテレグラム・チャンネルにて報告した

ジェレズニャク議員によれば、最高会議議員314名が同声明を支持したという(過半数は226)。

最高会議に登録されている同声明採択の必要性の説明文には、今回の採択は、世界でロシア連邦現政権のテロ的性格に関する統一見解の形成を促進することが目的だと書かれている。

声明では、ロシアがウクライナ領で犯した罪(戦争犯罪、人道に対する罪、ジェノサイド犯罪、侵略)の責任追及を確保しなければならないと強調されており、特に、侵略犯罪の責任追及を目的とする特別法廷の設置のための努力が呼びかけられている。

また、ロシアの対ウクライナ侵略戦争遂行を支持し、促したロシア政党の全ての党員に対する制裁の発動が呼びかけられている。

さらに、声明では、ロシアがウクライナに対する侵略の結果としてもたらした損害の補償のための国際メカニズムの設置を支持するよう呼びかけられている。

その他、声明では、国連改革の必要性と、ロシア連邦の国連加盟の違法性が指摘されており、ロシアの国連からの除名に注意が向けられている。本文には、「ロシアはソヴィエト連邦の加盟権の継続を主張しているが、実際には1991年12月26日、ソ連最高会議共和国会議が『独立国家共同体(CIS)の創設によって、ソ連は国家としても、国際法の主体としてもその存在を止める』と明言しているため、ロシア連邦はソ連の継承国の地位を獲得することはできない。改革問題と国連の決定採択への侵略国の影響力の制限は、ウクライナの国益及びウクライナの人々の安全と直接結びついている」と書かれている。

これに先立ち、ステファンチューク最高会議議長は10月12日、ロシア連邦の国連加盟が違法であることに加え、同国が国連安全保障理事会の拒否権を、特に対ウクライナ侵略に関係する問題において悪用していることから、ウクライナはロシアの国連及び国連安全保障理事会の加盟権の剥奪の複数のメカニズムを検討していると発言していた。