ロシアとの協議を始めるタイミングは、ウクライナが自分で決めること=仏国防相

フランスのルコルニュ国防相は、ロシアの対ウクライナ戦争はその他の戦争と同様に政治的協議で終了せねばならないとしつつ、しかし、そのような協議がいつ行われるかは、ウクライナ人のみが決めることだと発言した。

ルコルニュ仏国防相が仏紙ジュルナル・デュ・ディマンシュへのインタビュー時に発言した

記者から、現在はロシア・ウクライナ間の協議を始める上で正しいタイミングか、と質問されると、ルコルニュ氏は、それはウクライナ人自身が決めることだと指摘した。

ルコルニュ氏は、「この戦争には、侵略側と侵略者がいるのだ! 私たちが国際法と国境への尊重を信じるなら、侵略を受けた国が協議のための自らのラインと予定を定めるのである。テーブルにつかねばならなくなる時は来る。どのような紛争も政治的、外交的結果なくして終わることはない」と発言した。

同氏はまた、同盟国は「戦争停止のための政治的決定の可能性について考えている」とも発言した。さらに同氏は、マクロン仏大統領がウクライナやロシアと行ってきた協議について喚起し、フランスは自らの役割を果たしているとしつつも、しかし「何が受け入れられて、何が受け入れられないかを述べるのはウクライナ人自身だ」と発言した。同氏は、それを受け入れないということは、ロシアによる2014年のクリミア「併合」後の「既成事実」戦略を認めてしまうことを意味することになると指摘した。

その他同氏は、ポーランド領にミサイルの破片が落下した事件に関連して、「エスカレーションは迅速に生じる可能性がある。私たちは、あらゆる誤った分析も回避するために、平穏を維持して、何が起きているかを確実に分析しなければならない。それが、火曜日からの米国と英国のインテリジェンスと共同で行われる私たちの軍事インテリジェンスの仕事だ」と発言した。

これに先立ち、10月21日、マクロン仏大統領も、現在の露宇戦争において、和平協議へ回帰するタイミングはウクライナが決めるべきことだと発言していた

また、11月14日、バイデン米大統領は、「私たちは、(ウクライナについては)どのような協議も行うつもりはない。ウクライナについてウクライナ抜きでは何も(編集注:決めない)、である(Nothing about Ukraine without Ukraine)。それはウクライナが決めるべきことだ」と発言している

写真:gala.fr